人工放射能測定について

私たちの置かれた現実を踏まえた上で、「自分の子どもに安心して与えられるもの」を選ぶことが弊社における品質管理基準です。

『消費者として、親として、自分の目で確かめたい。』 その思いを信頼します。


弊社の第三者人工放射能測定機関は、京都測定室です。

京都測定室は、市民自らが放射能を測定し、正しく判断していくことが必要であるとの思いのもと、民間保育園や飲食店、また個人が持ち込む食材の測定を日々行うと同時に、勉強会を重ねながら活動しています。

使用する放射能測定器「AT1320A」は、ヨウ化ナトリウムシンチレーターです。この機器は感度が高く、短時間で効率良く測定することができます。ゲルマニウム半導体検出器と比較すると分解能が低いため、天然放射性核種の影響をうけている場合には、核種同定に注意が必要であり、測定スタッフの慎重な判断が要求されます。

京都測定室は30分測定を基本にしていますが、「この食品をこどもに食べさせても大丈夫なのか」と持ち込まれる検体ですから、30分では十分な測定結果が得られない場合は、条件が許す限り時間を延長して測定しています。また計測を重ねる中で沸き上がる疑問や課題に対しては、より多くの知識を持つ方々から助言を得、勉強会を開催されています。

正確なデータと情報の提供のためには、日々の蓄積は欠かせません。依頼を受けた食品検体の測定、そしてもちろん「AT1320A」という機器が持つ限界がありますが、京都測定室の測定員が、ひとりの消費者として、ひとりの親として、測定するその姿勢に何よりの信頼を置き、弊社の人工放射能測定を依頼しています。

「京都測定室」で、皆様のお手元にある食品の残留放射能を測定します。詳細はこちら>>>

判断基準は何ですか?

「食の安全性」を確保するために、品質管理は不可欠です。
残留農薬や細菌、化学添加物などと同じく、人工放射性物質もまた人体に害をなす可能性をもつものですから、食品中の人工放射性物質の測定もまた品質管理の一環であると私どもは考えます。

「ゼロベクレル」を目指そう!
政府によって定められている基準値ではなく、また多くのメーカーが定めた基準値でもなく、自分たちの目で確認し、納得できる商品だけをご紹介したいという思いもあって定めた目標でしたが、京都測定室の協力を得て測定を続けるなかで、「ゼロベクレル」を掲げること自体、私どもが目指す「誠実さ」に反するのではないかと疑問を抱くようになりました。それはシンチレーション式検出器であってもゲルマニウム半導体検出器であっても、ゼロを求めることは非常に困難だからです。大きくは2つの理由があります。

第一に検体の比重(密度)による影響、そして第二に環境による影響です。

●検体の比重(密度)による影響●
放射能測定は、検体の比重(重量比)や密度に大きく影響を受けます。シンチレーション式検出器であってもゲルマニウム半導体検出器であっても、差こそあれ条件は同じです。

穀物、小麦粉、油、お醤油、ごま・・・・測定する検体は様々です。
比重の大きいものは比較的測定しやすく検出下限値も下がりやすいですが、比重の小さな油や煎りごまは下がりにくく、納得できる結果がでるまでに長いときは24時間近くかかります。密度に関しても同様です。そのまま測定したのでは密度が低くなるお茶やしいたけ、野菜などの固形物は、すべて粉砕したり細かく刻んだりしてから測定すると検出下限値がさがりやすくなります。お客様からは「○ベクレル以下の商品を捜しています」というお声を沢山頂くこともあって、検出下限値がより低くなる方法で、かつ時間をかけて10、5、3・・・と値が下がり切るまで測定を続けますが、時間などの制限をかけることなく測定しても、検出下限値がゼロになることはありません。

●環境による影響●
地球上には「環境放射線」が存在します、と云われます。
「環境放射線」と聞くと、往々にして宇宙から降りそそぐ「宇宙線」や地上の鉱物などが発する放射線が連想されがちですが、実際には「人工放射線」と呼ばれる「人為的に発生した」放射線も多く含まれています。1955年にUNSCEAR(United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation/原子放射線の影響に関する国連科学委員会)の発足は、この人工放射線による地球規模での環境汚染の状況を観測・測定を目的のひとつとしていました。日本では1963年から「環境放射能と環境放射線」による影響の調査を開始し、途中不足している部分こそあるものの現在に至るまで調査は継続されています(※1)。

人工放射線の大部分は、1945年から約50年間にわたって実施された核実験に由来するといわれます。中でも1945年から1963年のPTBT(Partial Test Ban Treaty/部分的核実験禁止条約)が締結されるまでの間に実施された500回に及ぶ大気圏内核実験による影響は非常に大きく、世界各地でまだその残滓が計測されており、日本もまたその影響下に置かれています。1986年4月のチェルノブイリ原子力発電所における事故の影響が残る地域も少なくなく、福島第一原子力発電所事故後に日本各地で広く実施されるようになった食品放射能検査において、Cs-137が低量で検知されCs-134は検知されないというケースは、大気圏内核実験あるいはチェルノブイリ原子力発電所における事故の残滓であるとする意見が強いのもまた事実です。

※1 「日本の環境放射能と放射線〜Radioactivity Survey Data in Japan」で検索すると、報告書一覧が確認できます。

 

目標はあくまでも、「ゼロベクレル」です。
しかし下限値がゼロにならない限り、「ゼロベクレルは証明できず、お約束も出来ない」という現実が立ちはだかります。同時に、現在公開されている放射能測定結果の多くが、連動するソフトウェアによって統計的に処理された数値である以上、測定値と定量下限値だけを示した検査報告書だけでは、影響の有無を読み切れない場合も少なくはありません。

弊社から委託する放射能測定では、「スペクトル」と呼ばれるグラフ状に示されるデータから、測定員が慎重にI-131やCs-137、Cs-134、K-40という核種の動きを読み取りながら測定します。動きが疑わしい場合には、時間を延長するなどしてスペクトル上で核種の存在を示す動きがないであろうと判断されるまで密に測定します。検出下限値や検出・不検出の判定は、その結果得られるものです。

「消費者として、親として、子ども達が安心して食べられる食品を自らの目で見極めたい」という思いで測定を続ける有志たち。彼らが慎重に核種同定した「測定結果」を基準とする以上、私たちの最終判断基準は検出限界値ではありません。

私たちは、事実に基づき正直で有り続けることに基準を置き、親としてその食品を「自分の子どもと一緒に安心して食べられるか」どうかを常に考えています。