放射能測定室より

放射能測定の現場より、測定担当者の声を届けます

弊社では、2011年より自社オリジナル食品を中心に、残留放射能を測定し続けています。測定開始当初は自社スタッフの手で測定をしていましたが、第三者の目による客観的な測定と結果の判読が必要ではないかとの社内の声を受け、2013年末より「京都放射能測定室」の協力を得て、食品残留放射能測定を続けています。また食品放射能測定により深く関わっている測定室担当者と弊社スタッフとの間で、意見交換や勉強会などを定期的に行い、測定データの読み取り方や全国に点在する市民測定団体からの情報、測定に関する考え方などを共有し続けることで、お客様から頂くお問い合わせにも迅速にお返事できるよう取り組んでいます。

「京都測定室」で、皆様のお手元にある食品の残留放射能を測定します。詳細はこちら

こんにちは☆放射能測定室です。
測定室では、縁あって、プレマ株式会社から委託される食品の残留放射能を測定しています。 使用している機器は、ベラルーシのATOMTEX社製「AT1320A」(ヨウ化ナトリウムシンチレーター)です。 食品の残留放射能を測定し、その結果をお知らせする仕事は、大きく表に出ることはありません。非常に単調で地味な作業の積み重ねですが、多くの気づきを得る場でもあります。そして「食品を口にする人々」に広く知って頂きたい事実に、直面する機会にも満ちています。
京都放射能測定室では、それらの気づきを共有すると共に、放射能測定をもっと身近に感じて頂けるよう、測定室のつぶやき・・・のようなことを書いています。不定期ではありますが、私たちがどのように考え、どのような測定をしているのかを垣間見て頂けると嬉しいです。

公的な測定結果を公示する企業も増えていますが、自主的に放射能測定をする食品会社も増えてきています。しかし、法律によって定められた基準に合わせた測定や、公的基準よりも基準値を下げた測定など、会社によって測定の基準も様々です。
プレマ株式会社から預かる検体の測定基準は、下記のとおりですのでご覧ください。

プレマシャンティ商品の人工放射能測定基準(自社測定基準)について

測定室より NO4

急に気温が下がり、すっかり冬の景色となりました。
季節が変わり自然環境が変わっているので、測定室では測定器のバックグラウンドを取り直しています。気温の変化も、測定器に影響を及ぼします。より正確に計測するには、日々のこういったメンテナンスが欠かせません。

さて最近の測定室は、測定検体も減少していますが、同じようにお客様からのお問い合わせも少なくなっています。しかし原発事故は全く終息しておりませんし、相変わらず汚染水の放出や放射性物質の大気中への放出が続いています。最近では特に、建屋の解体作業が始まっています。今までその中に溜まっていた高濃度の放射性物質も、放出されているであろうと予測できます。
これらの活動が、今後どのように食品汚染につながっていくのかはわかりません。 しかし、大手食品チェーンによる福島の魚の仕入れや、大手餃子チェーンの食材を福島で生産などというニュースを耳にすると、気持ちが落ち着きません。より一層、注意深く動向を見守らなければ、食品の拡散とともにさらに広範囲に好ましくない影響が及んでいく可能性が否定できないような気がしています。またそれらを食べ続けた結果、私たちの健康に、特に子どもたちの健康に、いつ、どのような形でその影響が現れるかはわかりません。

最近はあまり言われなくなりましたが、福島の方の生活を守るために「食べて応援」なのでしょうか?福島県産食品を取り入れようとする大手の動きは、決してそれだけではないような気がします。汚染水の放出や建屋の解体作業が報道されるたび、生産者は被曝しているのではないかと懸念しています。
市販されている食品は、もちろん食品衛生法によって規定されている放射性セシウムの基準値以下であると確認済みのものなのでしょう。しかしそれを「安全」ととらえるかどうかは、個々人の判断によります。かといって、都度、すべての食品を測定するのも現実的ではありません。測定には費用がかかりますし、限界もありますが、頻繁に使われる食材や気になる食材をご自身の目で確かめておけば、気がかりがひとつ減るのではないでしょうか。

京都測定室でも、お客様からお送りいただく検体を測定しています。
詳しくは下記の案内をご覧ください。
食品残留放射能測定の詳細はこちら>>

測定室より NO3

この夏は大雨による災害に心を痛め、農作物の被害も多く、危機感を覚えました。この気象環境の変化は今後意識して生活をしなければならいという警告であるようにも感じます。放射能汚染も忘れ去られたようですが、まだまだ終息したわけではありません。
考え続けることはとても疲れることです。ちょっとお休みしながらも、気になることは知ること・考えること・それぞれ模索しつつ共有していきたいと思います。

放射能‘井戸端会議’

少し前の話になりますが、8月末にプレマスタッフとの「放射能勉強会」を実施しました。
プレマでは自社商品を中心に放射能測定をしているということが認知されているのか、あまりお客様からの放射能に関する問い合わせはない……ということでしたが、前回同様、製造場所の問い合わせが若干あるということでした。
ショップで対面販売の機会を持つ方には、「何故製造工場が気になるのか?」ということまでできればお聞きして下さいとお願いしました。

勉強会の途中で、事故から3年半が経った今、河川や土壌はどうなっているだろうという話もでました。ある程度の土壌汚染が確認されている場所で、腐葉土のようにふかふかな土質の場所では、30㎝の深さまで浸透している場所もあると聞いています。、腐葉土以外の土壌でも、地表から5㎝ほどの深さまでセシウムが浸透しているのだそうです。
汚染された河川では、セシウムは普段、川底に沈んで土に付着しているので、水面近くの汚染はほぼ計測されていないようです。しかし、大雨で石も流されるような強い流れが起こると、川底から土ごとかき混ぜられて下流に流されます。時折テレビ等で報道されている、普段は透度の高い川が茶色い濁流となって荒れている、あの様のとおりです。もし上流が汚染されていれば、流れが激しくなると川底の土や石ととともに下流に移動しているとも考えられます。地下水にはほぼ影響は無いと考えられていますが、汚染水がどんどん流れ出しているような場所まではどうかはわかりません。 水道水が気になる方は、まずは行政のデータを確認してください。

測定室より NO2

8月に入り夏本番ですが、台風のせいで蒸し暑く雨の日が多いですね。
雨の日に測定すると、大気中に漂っている自然放射性物質が地上に落ちてくるために、測定検体に少し混じって、人口放射能(セシウム)が検出されたかのようなデータが出ることがあります。

測定者は測定中のデータ推移を確認しており、また過去の経験や知識の蓄積などの他の要因から、それがセシウムでは無いと判断します。しかし他の方にも分かりやすい検査結果を出すように、同じ検体でも数回測定をしたり、長い時間をかけて測定をしたりと、必要な核種の検査結果のみを得られるよう思考錯誤しています。

放射能‘井戸端会議’・・・?

測定室では、2か月に1回プレマのスタッフと一緒に「放射能勉強会」をしています。
放射能汚染に関してお客様からどんな問い合わせがあったか、放射能のどのような事を気にされているかだけでなく、各スタッフが気になっていること、他から得た情報をどう考えていのるかなど、測定室も一緒に考えたり情報を共有したりする場です。

少し前になりますが、6月末に第3回目の勉強会を実施しました。
以前はお客様から産地の問い合わせが多かったが、最近は製造工場の所在地の問い合わせが増えたということでした。また、今後の海産物をどう考えるかも話題になりました。

汚染水が海に放出され続けているので、お客様だけでなくスタッフも気にしている人は少なくないと思います。海水に放出している放射性物質は測定が難しいのもがたくさんあり、どう対応していくのかはまだまだ続く問題です。買うかどうか、食べるかどうかの判断をするために、どのようなデータを調べるのかや、海流、食物連鎖、個々の生物の特性などの要因も理解したうえで判断しなければならないのかな?と思うと、何だかとても難しいですね。

ではまた・・・。

測定室より NO1

食品の残留放射能を測定するためには、マリネリと呼ばれる容量1Lのプラスティック容器に隙間なくギューギューに詰められる量の検体が必要です。重量で考えるなら、パサパサの茶葉のようなものは800gぐらい、液状の検体やフードプロセッサーにかけた野菜などはおおよそ1kgに相当します。
お醤油や練りごま、穀物など測定後に原型のままお返しできる場合や、刻んであってもまだ皆さんで召しあがれる状態でお返しできる場合は良いのですが、明らかに破棄せざるをえない状態にして測定する検体もあります。たとえば粉末になったひじきなどの海藻や、すりおろしたジャガイモなどです。例外はあるものの、マリネリに密に詰めればそれだけ正確に計測できるので、粉末化したりどろどろにしたりするのは仕方がないのですが、検体を食べられないだろう状態にしてしまったときは『もったいない』と思う以上に、とても“こころが痛い”です。

2014年の春先にたくさんの野菜や果物を測定しました。何種類もの検体が次々に届き、すべて一定期間内に測定しなければならなかったので、とにかくどんどんフードプロセッサーにかけて測定しては処分していました。時間があればもっとキレイに下処理をして、青汁ジュースのようなものもできたかもしれません。1検体を測定するのには大体1時間かかります。それを刻みながら測定をし、測定しながら次の検体の準備をし・・・とひとりで何度も繰り返す中では、測定後の検体は破棄せざるをえませんでした。それぞれ1kgずつ届く野菜や果物が片手程度の数ならそれも可能だったかもしれませんが、検体をひたすら刻んで次々と測定する中で、一つ一つの検体の下処理に時間をかけるゆとりがありませんでした。お野菜も果物も、大切に手をかけて育てたこだわりの農家さんの思いが伝わる商品ばかりで切ない思いで廃棄しました。

「食の安全」を確保するために、残留放射能測定は欠かせません。購入する側の立場に立つと、測定していない食品にはどうして測定しないの?と疑問に思うこともあります。けれども測定する側の立場に立つと、個々の検体の測定結果がND(検出せず)で良かった・・・と思う前に、測定後の検体をどう扱うかも悩みの種のひとつです。

ではまた。