山下の大高酵素伊達工場見学記

大高酵素スーパーオータカ工場に行ってまいりました

いざ、北海道へ
2004年5月24日より、北海道にある大高酵素の工場見学にいってまいりました。
大高酵素といえばファスティングダイエット。食っちゃ寝、食っちゃ寝を繰り返してブクブク太り、戻ってきてから絶食ダイエットをさせる強烈なツアーだと社長から半分脅されながらも、またもや子供達が寝ている間にこっそり抜け出して、いざ北海道へ!!

当日まで全く知らなかったのですが、参加者は皆さん美容室や薬局の先生方でした。お互いを「○○先生」と呼び合う顔見知りの方々ばかりの中、どうやら私一人異質な存在のようで初っぱなからかなり緊張。偶然にも前日美容室に行って爆発寸前の髪をカットしていたので赤っ恥かかずにすんだものの、そうでなければますます居場所がないところでした...。

髪を切ると風邪を引いてしまったという話をよく聞きますが(私だけ?)、今回はまさしくそんな感じ。
夜中から急に胃腸が重く感じられ、なんだかすっきりしないまま家を出たのですが、飛行機が離陸すると気分の悪さはひたすら加速。前面のスクリーンに映る機外の景色の変化に耐えきれず水平飛行に入ると同時にピークを迎え、トイレに閉じこもり状態。新千歳空港到着後も気分はすぐれず、結局真っ青な顔のまま初日を過ごしました。添乗いただいた大高酵素大阪支店の宮下さんにはずいぶんご心配をおかけしてしまいました。この場をお借りしまして、「ごめんなさい!」。
しかしながら、ツアー初日の(やむを得ない)絶食と、工場でいただいたスーパーオータカをがぶ飲みしたおかげで、翌日はすっかりパワー全開。元々体力だけが取り柄のの山下ではありますが、今回ばかりは「さすが大高酵素!恐れ入りました!!」とひたすら感謝!でした。

さらにですね、2日目のホテルの浴室に備え付けてあったボディシャンプーが、体にあった傷口にえらくしみまして、慌ててお湯で流すのですがいっこうに痛みがとれません。どうしたものかと、これまた工場でいただいたヘーラールーノピュアの洗顔フォームが手元にあったのでとりあえずつけてみましたら...。またまた驚き!すっと痛みが消えていくではありませんか!
本当になにかにつけ、大高酵素のすごさをしっかりとカラダで感じた最高の(?)ツアーになりました。

飛行機は無事(山下は壊滅?)新千歳空港に到着。
大高酵素株式会社(以下大高酵素)の杉森社長直々にお出迎えいただきました。
一行は観光バスで支笏湖(こちらでの昼食は当然受け付けず...。)経由で大高酵素伊達工場へ。ここでも杉森社長自らが大高イズムと呼ばれる大高酵素の理念を交えながら、工場での大高酵素製品の生産工程について大変詳しく説明をしていただくことになりました。
支笏湖の昼食
支笏湖の昼食
酵素作りは環境が命
工場に到着するまでのバスの中であらかじめ社長より説明があったのは、「酵素作りは環境が大切である」ということ。大高酵素の生みの親でり、創業者である故・大高登先生(以下大高先生)が広大な北海道の中から小樽と伊達を工場地に選んだ理由もまさにそこにあったのだそうです。
バスの中の杉森社長
バスの中の杉森社長

ここでいう環境とは人間の目から見たものでなく植物の目で見たものです。植物の目をもって見ますと、海岸部と内陸という一見全く違った環境である小樽と伊達が、実は大変似通った環境なのだといいます。三方を山に囲まれ、常時西風が吹いて空気はよどむことなく流れ、マイナスイオンを豊富に含む上質の地下水が流れる土地。小樽と伊達はこうした似通った環境から、その木々の成り立ち、植生もまた大変そっくりなのだそうです。

伊達工場到着
伊達工場到着
環境を見るときに人間の目でなく植物の目で見ないといけないと大高先生がおっしゃったのは、植物は自分の置かれた環境を偽ることなく正直にそっくりそのまま自分自身に反映し、表現するからであるといいます。たとえば、北海道で有名な砂糖大根(テンサイ・ビートとも呼ばれます)は、北海道でこそ上質に実るものの、他の地域で栽培しても十分な糖分は得られません。植物は自分のためにでんぷんをつくるのであって、人間の都合に合わせてでんぷんを作っているのではないからなのです。 故大高登先生
故大高登先生
大高酵素製品の原材料
50余種の原料は、人間に喩えていうところの年齢や、陰陽などの個性を十分に考えて使われています。
人間の年齢でいうと18、19歳位にあたる植物は栄養成長期のピーク時にあるといえ、大高酵素でも大半がそれくらいの年齢の材料を使っていますが、例外的にものすごく若い年齢のものや、逆に人間で言うお肌の曲がり角を迎えた植物も一部使われるそうです。親が残した栄養分を使い尽くしていよいよ自分で生きていかなければならない「乳離れの時期」を迎えた2種類のもやしと、反対に24、25歳の生殖期に入ったたんぽぽやオオバコが例外に当たります。

そしてその他に、必要不可欠な原料として、植物と1:1の比率で使用されているのが白砂糖です。
大高先生は、白砂糖は三白の害(白パン、白米、白砂糖)のひとつだとご自身で言われたように調味料・甘味料としての砂糖の使用は奨励されていませんでした。しかし、大高酵素では砂糖は甘味料としてでなく、植物の受け皿として使われ、目に見えない植物の生命力を香りとともに砂糖に移し替えて、砂糖の中に封じ込めているのです。

ではなぜ白砂糖なのでしょうか?
大高先生は、あらゆる調味料について実験を繰り返し、リンゴなどの植物の香りがもっとも吸着されるものを探し当てました。そしてそれが白砂糖だったのです。 白砂糖は本来香りがないのですが、植物の香りを吸着させる浸透圧力が大変強く、植物が発散する香りをかき集める役割を果たすそうです。 大高先生は引き続き、白砂糖を用いて実験を続けました。そうして次々とわかってきたことが、リンゴは好気性(陽)であり人参は嫌気性(陰)であるなどといった、それぞれの植物が持つ独自の個性でした。 その後、それぞれの個性にあわせてその植物の酵素を最大限に引き出す方法を調べ上げていきました。これは、仕込みの際に杉樽の中に各植物を入れる順番など、大高酵素製品の生産過程に深く関わっていきます。
大高酵素が持つ特許とは一連の「植物性酵素抽出法」なのです。

※ 杉森社長は「香り」と説明されましたが、ここでいう香りとは、香りや酵素を含む植物のエネルギーを凝縮した「エッセンス」とご理解下さい。

工場内を説明される杉森社長
工場内を説明される杉森社長
大高酵素製品における白砂糖の役目
1. 素材(原料)成分を抽出する。
2. 仕込み時の消毒(細菌の発育停止・・・人体における胃酸の働きと同等の意義)。
3. 良好な醗酵を助ける(醗酵の下地を作る)。
原材料の貯蔵
家庭の冷蔵庫は、すでに死んでしまったものをそれ以上腐敗させないためのものです。 では大高酵素の貯蔵庫はといいますと、まだある生命を少しでも長らえさせるためのものなのです。 熊は冬眠する際に呼吸を最低限に抑えてエネルギーの抑制をするのと同様、秋に収穫したすばらしい材料を春まで継続して使い続けるために、保存する植物の細胞を冬眠状態にするわけです。 社員が理念を据えて従事できるようにと、普通なら「貯蔵庫」で十分なところですがあえて「大高酵素原料休眠貯蔵庫」という長い名称を建物の壁面に書かれています。
(当時1文字増やすのに7,000円かかったそうです。21,000円ですんだところを77,000円かかってしまったと社長は笑い話にされていました。)
大高酵素原料休眠貯蔵庫
大高酵素原料休眠貯蔵庫

貯蔵庫の扉を開けると入ったところは実はそんなに寒くないのです。ですが、正面には±0度から+1度に調節された冷蔵室の扉、左手には-4から-5度に温度調節された冷蔵室の扉がそれぞれありました。

 

-4度の貯蔵室へ入ってみました
-4度の貯蔵室へ入ってみました
ほとんどの植物は正面の冷蔵室に保管されますが、ニンニク、スギ、トドマツ、クマザサ、トクサの5種類のみは生命力が強く、その温度では細胞の代謝を止められないためさらに低温下に置く必要があるそうです。 -4度の貯蔵室へ入ってみました
-4度で保管される植物
土の付いた材料はその状態のまま保管されます。そうして、雪の下で休眠するような状態で秋から春の間貯蔵されるわけです。 いや~寒かった。。。
いや~寒かった。。。
そして、貯蔵室に入ったすぐのところ、それぞれの冷蔵室に入る前の空間が、「心の準備室」と呼ばれるスペースです。ここは常時12~13度に設定されており、まったく寒さは感じませんでした。冬場はといいますと、むしろ暖房を入れて適温を保っているのだそうです。
この空間は眠っていた植物を天然の地下水できれいに洗い、いよいよ材料として使用される明日を迎える心の準備をさせる部屋なのだといいます。設定温度はすべての植物が目覚めて細胞が活動を始めると言われる植物の活着温度です。カッコウが鳴いたらどんな農作物も種を蒔いていいのだそうですが、そのカッコウが鳴くのがまさに12~13度の気温になった時期なのだといいます。
こうして植物たちはこの暖かい「心の準備室」で長い眠りを覚まし、香りやエネルギーを発散させやすくして、明日の作り込みを迎えます。
0度の貯蔵室では比較的余裕の顔
0度の貯蔵室では比較的余裕の顔
原材料の栽培とその環境
大高酵素では、社内で栽培可能な原料はすべて自分たちの手で栽培をしています。小樽の13ヘクタールある農場では大根やキャベツ、人参などが栽培され、伊達ではクローバーなどが栽培されています。
伊達工場のクローバー畑
伊達工場のクローバー畑

今回伊達ではクローバー畑を見学しましたが、ここではもちろんただ単に自生するクローバーをつみ取るわけではありません。
夏の手前、花の咲く前に背が伸びたクローバーを一度刈ります。その後また伸びてきたところで、ハウスビニールをかけます。これは冬季に土が凍結するのを防ぐためです。豆科の植物であるクローバーは空気中から窒素を吸収してタンパク質を合成しますが、それは根に根粒菌をしっかりため込まないことにはできないそうです。すなわち、根をしっかり這わせて強くして初めて、将来いい子供を作れるような生命力あふれる健康なクローバーが育つわけです。しかし大高酵素が原料として使用するクローバーは、子供ができる前のものでなくてはいけません。先述の18、19歳の栄養成長がピークを迎えた頃のものである必要があります。
根も葉も茎もすべて使用されるため、土地は一気に弱ってしまいます。そのため連作はできず、土を回復させるため堆肥をやって2年間土地を休ませています。
近くの山でとれるクマザサにしても、やはり社員が直接採集に出かけます。熊に襲われないよう腰に鳴り物を付け、またラジオなどをならして、グループを編成して山に入るのだそうです。

もう少し草が伸びたら一度刈り取られます
もう少し草が伸びたら一度刈り取られます

これらの植物も原材料になります
これらの植物も原材料になります
そしてもう一つのすぐれた環境が、山から流れてくるpH7.2の良質の地下水です。マイナスイオンが豊富であるため、水はもちろんその水が地下を流れている下流の土地も非常に質がよいのです。
当時大高先生は伊達のこの地に立ち、山を見て、木々の植生を見て、酵素を作るのはこの土地をおいてないと農家を説得し、工場の誘致を実現されたのでした。
霧の向こうにある山から良質の地下水が供給されます
霧の向こうにある山から良質の地下水が供給されます
使用される植物の種類
仕込みを行う季節などによって、使われる原料に若干違いがあるようです。それぞれの季節において、たっぷりとエネルギーを蓄えた植物を選りすぐって使用しているということなのです。 ただ、季節ごとに成分表示を変えるのは大変ですから、全原料が最終的にそれぞれの個々の商品に含まれるよう、熟成の段階で仕込んだ時期の違う液体を混ぜ合わせているそうです。以下は今回私が訪問した日に使われていたものの一部です。 ヨメナ、ふきのとう、ワケギ、セロリ、ニンニク、ごぼう、スカンポの葉、芹、三つ葉、たんぽぽ、オオバコ、クローバー、人参、大根、蓮根、ウド、サラダ菜、キュウリ、茄子、キャベツ、トマト、玉葱、生姜、アスパラ、椎茸、レタス、リンゴ、バナナ、赤エンドウモヤシ、小豆モヤシ、ホウレン草、みかんの皮、パイナップル、大葉、カブ、昆布...(メモし終わる前に、次の場所に移動となりました...ごめんなさい。)
ずらっとならんだ植物50種類
ずらっとならんだ植物50種類

人参や大根の葉は腐敗が早いため保存する前に切り落としますが、その際に葉の付け根の部分は絶対に切り落とさずに残します。その部分は成長エネルギーを多く持っており、非常に重要な部分であるためです。ですから、大きすぎる大根はかならず先の部分を切り落とすのだそうです。

ほとんどの植物はそのまま丸ごと使うのですが、みかんは皮のみ使用します。皮の部分はビタミンCが豊富ですが、中身はというとクエン酸の固まりです。クエン酸は人間の体内で脂肪酸に変化し、これが肥満の原因にもなるのです。ちなみに皮を使用するため原料はノーワックスものでないといけません。
 
 
そうして厳選された材料ではありますが、ただ単に50数種を使えばよいというものではなく、それぞれの個性を生かして、それぞれがケンカをしないように配合する必要があるのだといいます。  
 
みかんは皮だけ使います
みかんは皮だけ使います
多くの野菜類を原料とする理由
1. 大高酵素製品の成分を一定かつ安定にする考え方から。
2. 食事の原則である、「他種類の食品を摂取」する考え方から。
3. 薬効的な成分生成の考え方から。
4. 素材付着菌の有効利用を図る考え方から。
モヤシの栽培
大高酵素の工場内にはモヤシの栽培室があり、ここで栽培されているのは赤エンドウモヤシと小豆モヤシです。 赤エンドウは脂肪とタンパク質、小豆はでん粉からできていますが、いずれにも共通していえることは、親が子供のために残した生命(胚芽)と生長のための栄養分(胚乳)を備え、それぞれ発芽する際にすばらしいエネルギーを発散するということです。
そうして、脂肪とタンパク質、あるいはでん粉が分解されて良質の炭水化物を作り上げるのですが、これは人間の消化作用と同じ分解反応です。消化という字の根源は、「元の物質が消えて他の物質に化ける」ということなのだそうです。
モヤシにもストーリーがあります
モヤシにもストーリーがあります

大高酵素の材料として使用されるモヤシは、モヤシになった瞬間のものでないといけません。
親から引き継いだ栄養がなくなり、いよいよ自分の力だけで生長しないといけなくなった状態のモヤシは根がざっくりと力強くはえています。

大高先生がご健在のころ、にわかに酵素ブームがおとずれ、大高酵素もまたその生産力を高める必要に迫られた時期があったそうです。モヤシの生長を待ちきれずに現場の人間の判断で、ほんの少しだけ早めに使用しようとしたことを知った大高先生は、激怒され、涙を流しながらその愚かさを嘆かれたのだそうです。

モヤシの栽培室にはそんな大高先生の理念を象徴するものががもうひとつありました。
本来土の中で育つはずのモヤシを土と切り離して育てるのだから、せめて土の息吹をもやしに吹き込むことはできないかと考えられた先生は、床下を作って数ヶ所に大きな穴をあけ、土のエネルギーをモヤシに送り込むことにしたのです。
このようにして、土に含まれるマイナスイオンと空気中のオゾンを最大限取り込むことができるよう、 宇宙理念的理念を取り込んで完成したのが大高酵素の工場なのです。
モヤシ栽培室の足下には土の息吹を吹き込む穴が
モヤシ栽培室の足下には土の息吹を吹き込む穴が
杉樽の仕込み
地下水を使ってきれいに洗われた植物が杉でできた樽に仕込まれていく工程を見せていただきました。
ただいまから仕込みのデモンストレーション
ただいまから仕込みのデモンストレーション

人体と同じ状態のバランスのとれたものに仕上げるため、まず塩を杉樽の底に敷きます(ナトリウムを加えるわけです)。昆布やトクサなど硬いものはあらかじめ小さくカットしておきます。

ただいまから仕込みのデモンストレーション
まず樽の底に塩を入れます
そうして、すべての材料を切断機にかけ、白砂糖と手早く混ぜ合わせながら杉樽に流し込んでいきます。最終的にひとつの杉樽に仕込まれる材料と白砂糖は1:1の比率になります。この時流し込む材料には順番があり、その順番は大高先生が行った実験によって得た材料ごとの個性に基づいて決められたものです。 切断機からはき出す材料と、右手の砂糖を混ぜます
切断機からはき出す材料と、右手の砂糖を混ぜます
最後にまた白砂糖をしっかりとかぶせ、杉樽の上をビニールで覆いゴムで止めてふたをします。ふたは樽に詰められたものに圧力がかからないよう浮かせてあり、決して重しはのせません。
ちなみに、杉樽の内部には酵母がしみ込んでいるのでできるかぎり洗わないのだそうです。
切断機からはき出す材料と、原料を入れ終わった杉樽にビニールをかぶせてます
原料を入れ終わった杉樽にビニールをかぶせてます
杉樽の貯蔵
仕込みの終わった杉樽は1週間、貯蔵室に置かれます。貯蔵室の壁と天井は杉板で作られており、殺菌せずとも空気が浄化されてハエもほとんど入り込まないのだそうです。
積み上げられた杉樽の山
積み上げられた杉樽の山

貯蔵室では、1日の間に四季の温度変化を実現させています。
二重構造になっている天井の間に冷風を送ることで、じわじわと冷気が降りてきて貯蔵室全体を冷やしていきます。早朝に5、6度まで冷えるように設定しており、冷え切ったころに一旦冷風を止めます。
それと同時に今度は床下に走らせたパイプに90度の油を流し、徐々に貯蔵室の温度を上げていきます。夕方頃には室温は25、26度にまで上昇し、ここでまた冷風と切り替えるのだそうです。
このことにより、 杉樽に仕込まれた植物は各々の適温を1日に2度迎えることになります。

足もとに走るパイプの中に、油を流します
足もとに走るパイプの中に、油を流します
一日に仕込まれる500樽のうち2つにはガラスの小さなのぞき窓をつけてあり、この窓から中の様子を観察することができます。 ガラスののぞき窓から出来具合をチェック
ガラスののぞき窓から出来具合をチェック
杉樽の底部に透明の液体ができていれば大丈夫なのですが、万が一にも失敗であった場合は、その杉樽と同じ日に仕込んだすべての樽は廃棄処分することになっています。幸いにも過去に一度、1日あたりの仕込みが120樽程度であったころに廃棄をしたことがあるだけだそうです(当時より飼料製造過程を併設していたため、処分に困ることにはならなかったようです)。

1週間たつと底部にたまった液体はますます増え、植物をしっかりと押し上げます。ここで液体の濾過作業に移ります。
残った植物を飼料用に乾燥させてます
残った植物を飼料用に乾燥させてます

予約限定販売の飼料
予約限定販売の飼料
濾過
実際に1週間置かれた樽のふたをあけると、まだ若干の白砂糖が上部に残っていました。素人考えでは、もう数日おいておくべきではと思うのですが、そうではないのだそうです。 白砂糖は、植物の香りが移り住んでくれる宿のようなものだと杉森社長はいいます。十分に宿を用意しておかないと、香りは宿無しになってどこかへ逃げていってしまうというのが大高酵素の考えなのです。
一週間おいた杉樽のふたをあけるとまだ砂糖が残ってました
一週間おいた杉樽のふたをあけるとまだ砂糖が残ってました

樽をひっくり返してサラシ(綿)の布の上に中身を流し込みます。濾過された液体は透明で、植物の香りと体液が移り込んでいます。液体はそのままパイプの中を通って熟成用の貯蔵タンクに運ばれていきます。
ここで残った植物はすべて馬の飼料を作る材料として別工程にまわします。飼料もまた大変高評価ではあるものの、あくまでも副産物ですから年間の製造量にも制限があり、すべて道内において完全予約販売をしているのだそうです。

ふたを上手に使いながらざざっと流し出します
ふたを上手に使いながらざざっと流し出します
杉樽に残ったリンゴと人参を食べてみました。確かに砂糖に漬かっていたので甘みはきつかったのですが味はしっかりと残っています。もっとやわらかくつぶれてしまっているものと思っていましたから、サクサクした食感も残っていたのには大変驚きました。
杉樽に残った果物を試食中
杉樽に残った果物を試食中
山下です。人参いただいてます。
山下です。人参いただいてます。
お口直しにいただいた水は山から流れてきた地下水
お口直しの水は山から流れてきた地下水
熟成
酵素が活動するのは37度ですから、熟成室は37度に保たれています。 「余談ですが...」とお話されたのが、子供が熱を出したとき、親は少しでも食べてほしいと無理矢理食事をとらせようとしますが、39度の高熱時に消化酵素は正常に働きませんから消化不良を起こしますからそれは全く誤った考え方だということ、また冷たい牛乳は酵素が活動しない状態で胃に入るため不完全燃焼して、まったく栄養にはならないということです。
37度の貯蔵室にて、サウナ気分
37度の貯蔵室にて、サウナ気分

濾過された透明の液体は熟成タンクの中で半年から1年の間熟成されます。
熟成タンクの中では多様な微生物が発生と淘汰を繰り返していきます。まず最初に台頭するのは乳酸菌で、他の微生物を栄養源としてどんどん繁殖していきます。ところが増えすぎるとタンクの中は乳酸菌にとって住みにくい環境になってしまい、乳酸菌は全滅してしまいます。乳酸菌が全滅したあと、別の微生物がタンクの中を占領しては全滅し、と繰り返されて、最終的に大高酵素型酵母と呼ばれている微生物が占領し全滅するまでの間に半年から1年の時間が経過するのだそうです。
人間にとっては半年から1年でも、タンクという宇宙の中では人類が地球上に誕生し絶滅するまでと同じだけの歴史が繰り返されているのです。
このようにして最終的にすべての微生物は全滅しますが、各々の代謝産物は液の中に残っています。大高酵素の99%は微生物のエネルギー源であったブドウ糖果糖であり、1%は微生物の発酵代謝産物だと言われています。

長期間醗酵をさせる理由
1. 科学的な混合成分を目指すものではなく、本格的な醗酵科学による自然合成成分を目的とするため。
2. ゆっくりとした変換的発酵で分解と合成を繰り返す醗酵であるため、多くの時間が必要となる。
3. 醗酵によって大高酵素製品の科学的成分をつくりだすことばかりが目的ではなく、細菌学的細菌淘汰と変換的醗酵における副産物(免疫定期効果など)を大切にする「醗酵の本質」を非常に重視するため。
食物は、生命維持の根元ともいわれ生きるために非常に大切なものですが、食物はそれなりに体に負担かけています。例えば「胃がもたれる」というものは自覚的な負担であり、アルコールを飲むと肝臓を悪くすることなどもよく知られていることです。
食物を食べて、悪い物質が生じると肝臓で解毒されるメカニズムになっているため、自覚的にはほとんど知ることはませんが、実際にはかなりの負担になっていることを理解しなければいけません。
しかしながら、大高酵素製品は 杉樽は人間でいう胃の、熟成タンクは腸の役目をしているのだそうです。このように胃と腸の働きが生産時に行われているため、大高酵素を体内に取り入れた際に人体の胃腸には一切の負担がかかりません。40秒もすれば血液にまわってしまうという大高酵素の驚異的な吸収力は、その生産過程にあったのです。
瓶詰め前の最終濾過
熟成前の濾過とは違い、ここでは厚手で毛足の長いネルの布を4枚重ねて、かつそれを3段用意し、地球の引力に任せて濾過作業を行います。 濾過される液体の状態によって濾過にかかる時間には差がでるのですが、いずれにせよこの工程は大変時間がかかるため、杉森社長も以前大高先生に遠心分離器による濾過を提案されたことがあるそうです。
瓶詰め前の最終濾過用装置
瓶詰め前の最終濾過用装置

このときは先述のモヤシ事件のように逆鱗に触れることはなかったそうですが、ただ静かに、「酵素は体はなくても生物なんだよ。だから、まずは同じ生物である杉森君が遠心分離器に入ってみたまえ。無事生還できたならぜひとも採用しようではないか。」と言われたのだそうです。
そうして現在もなお、濾過されていくそれぞれの要素の個性に合わせた自然で原始的な濾過形式を採用されているのだそうです。

ロット毎に数本ずつ保管しています
ロット毎に数本ずつ保管しています
大高先生曰く、瓶詰めまでの作業場は、農業地帯なのだそうです。農業地帯とは、「作る」のではなく「育てる」場であり、何事も「育てる」という視点から考えて行かなくてはならないし、反対に瓶詰めから後の作業場は工業地帯であり商業地帯であるから、どんどん合理化していけばよいといわれたそうです。

子育てもまた、農業地帯で行われるべきであるというのが大高先生の最大のメッセージです。子供達の肉・骨・血を作りだす食べ物を選ぶ際は、安いとか美味しいとか便利だとかいったような工業・商業的考えを絶対に取り入れるべきでなく、純粋に体に良いのか悪いのかという観点からのみ判断されなくてはいけないのだということです。

この話を杉森社長がされたとき、私自身非常に情けなくなり、涙が出そうになりました。大高先生は、すべての子供達のことを思いながら研究を続け、一貫した理念の元に大高酵素を揺るぎないものとして完成させたというのに、一体私は今まで自分の子供達のために何をしてきたでしょうか。元気に育ってくれさえすればよいと思って育ててはいるものの、その元気の素となる食事は多忙さに託けてすべておばあちゃん任せ。今日はなにを食べたのか、好き嫌いなく食べているのかも把握しきっていません。
せめて子供達とゆっくりと過ごす週末だけでも、子供達の体が必要としているエネルギーを十分に含んだ食事を用意しなくてはと反省しきりでした。

翌日はバスで小樽まで移動し、伊達工場で製造されるスーパーオータカを再利用したバスコーソや各スキンケア製品などが作られている大高酵素小樽工場を見学。大高酵素では、社員ひとりひとりがその理念を理解し、製品に誇りを持ちながら毎日の作業に従事されていることをしっかりと確認してまいりました。

「生命あるものは、生命あるものを、食べなければならない。」これが大高酵素の創始者、大高登先生の原点だといいます。
「家庭の食卓」「母親の真心がこもった手料理」こそが、それを実践する最高の手段だということを深く勉強させていただいた有意義な視察になりました。子供達の母親として彼らの健全な体と心を育てるだけでなく、それらをひっくるめた健全な生命を子供達が自分自身で育て上げていく上での土台作りの手伝いをしていることをしっかりと認識しながら、これからもさらに子供達との絆をしっかりと深めていきたいと強く思います。