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東京都多摩市の市立図書館2館で、電磁波(超低周波)を利用した盗難防止装置の周辺で仕事をしている職員が頭痛やめまいを訴えた。市は10月、貸出業務で装置を使うのを控えるとともに、電磁波が体調不良の一因である可能性もあるとみて、電磁波強度の実態調査を始めた。
同市によると、一つは多摩ニュータウンにある永山図書館。昨年10月19日に磁気を使った無断持ち出し防止システムを導入した。数日後、頭痛や疲労感などを訴える職員が相次いだ。臨時や嘱託を含む計34人の職員のうち19人で、いずれもカウンターで貸し出し・返却を担当していた。
もう一つは約15年前に同じ装置を導入した関戸図書館。同様の体調不良になった職員は過去に約10人いたという。
盗難防止装置は、出入り口に設けたゲートで貸し出し処理をしていない本を磁気で探知し、警告ブザーを鳴らす仕組み。本には特殊な金属テープが張ってあり、カウンターで職員がテープの磁気の消去・付加をする。
市は昨年11月2日、両館ともシステムの運用を停止し、納入業者に電磁波調査を頼んだ。その結果、カウンター上で約6千ミリガウスが測定された。世界保健機関(WHO)の協力機関「国際非電離放射線防護委員会」が健康影響(神経系機能への影響)を防ぐために定めている国際基準は1千ミリガウスなので、これの6倍にあたる。
市は今年3月から運用を再開したが、また不調を訴える職員が出たため、厚生労働省管轄の労働衛生調査分析センターに調査を依頼。両図書館の職員14人に小型の磁界測定装置を携帯してもらい、現在、データ解析中だ。図書館は10月から多忙時をのぞいて停止し、別の方式に改めた。
両図書館と同じ装置は大学図書館など約2千の施設に納入されたとみられるが、貸出件数など環境が異なるため単純比較はできないという。
- ◆今春、盗難防止装置の電磁波の実体を国際会議で発表した市民グループ
「電磁波プロジェクト」の上田晶文代表の話
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欧米では小児白血病などの発がん性のほか、頭痛や免疫不全を訴える電磁波過敏症が社会問題化している。国内でも図書館に限らず、装置の近くでの長時間の仕事で不調を訴える人がおり、早急な実態調査が必要だ。
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◆日本図書館協会の松岡要・総務部長の話
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電磁波の影響については問い合わせなどもあり、現在、情報を収集している。職員だけでなく利用者の安全管理が重要なので、国際基準を超えているのであれば、国は何らかのガイドラインをつくるべきだ。
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