|
人間の細胞は、細胞と細胞の間を埋めているムコ多糖体という物質によって守られています。ヒアルロン酸はムコ多糖体の一種で粘り気があり、水分をためこむ保水量は自身の重量のなんと6,000倍(1gで6リットル)もあるのです。人間やせき髄動物の中に広く存在していますが、特に皮膚や関節、目などに多く含まれています。
・パサパサにならないように水を蓄え
・節々もキリキリ言わないように潤いをまもり
・目にもたくさん存在しています
そして、その優れた保水力をいかして、さまざまな分野で広く用いられています。
■ ヒアルロン酸の構造と機能
・ヒアルロン酸の形状
ヒアルロン酸はムコ多糖体といって糖を構成する炭素(C)、水素(H)、酸素(N)のうち、酸素の一部が窒素と置き換えられたアミノ酸のことで、アミノ酸を主成分とする多糖のことです。形の上からみると、アミノ酸であるN-アセチル-D-グルコサミンとウロン酸であるD-グルクロン酸とが一列に規則正しく交互に結合し合った大変長い分子を持つ物質です。(上図参照)
精製された純粋のヒアルロン酸は、白色のわた状のような形をしていますが、これに水を加える濃度が高くなると容液状から透明なゼリー状(ジェル状)となります。面白いことにそれを手につけるとスベスベになり、ほとんどべとつきが残りません。
ヒアルロン酸の分子量はすべて同一ではなく存在する身体部位や年齢、さらにはその役割などによっても異なっていますが、例えば関節液などでは800万にもおよぶ大きな分子量となっています。このような巨大な分子量をもつヒアルロン酸ですから経口摂取しても体の中に吸収されにくいため、食品として用いる場合には吸収されやすい大きさに低分子化しなくてはなりません。
・ヒアルロン酸の働きと役割
人体の約60%が水分であるということは周知の事実ですが、この水が細胞内外や細胞間液、血漿などに分布して、呼吸・循環、体温調節をはじめ、細胞や毛細血管などの隅々まで体液をいきわたらせ、酸素や栄養の供給、老廃物の除去、さらには各種物質の代謝にとすべて水が大切な働きをしています。また、タンパク質や酵素分子が高次にして複雑な構造をもって独自な働きができるのも水があるからなのです。
つまり、動植物の体内において物質の移動や活動はすべて水溶液という媒体を通じて行われるのです。ところが、人間の場合全身の水分の10%が減少すると危篤状態に、20%失うと死亡するといわれますが、身体の水分は加齢とともに減少し、みずみずしさやしなやかさもどんどん失われていきます。植物に水を与えないと枯れていきますが、人間の場合にも『老化とは乾燥の過程なり』といわれるように、加齢とともに体内の水分が減少し、植物と同じように枯れていくのです。
|