ナチュラピュリファイ研究所 藤田社長にインタビュー

ナチュラピュリファイ研究所 藤田真規社長にナチュラピュリファイ製品に込められた想いについてお聞きしました。

社内研修用資料
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 人間はもともと自然界の生き物であり、
自然が一番肌に合っている

アトピーを克服し到達した
本当に肌に優しい、
自然の恵みでできた製品づくりの軌跡




藤田社長が語る
「パーフェクトナチュラルな製品づくり」
「パーフェクトナチュラルな暮らし方」

とても健康的で美しい肌をされている、藤田真規社長。
けれど、幼少期はひどいアトピー性皮膚炎でそれは苦しんだそうです。

自然療法の先生との出会いを通して、
自然というものが人間にとってとても力になることを知り、
お母さまの力強いリーダシップのもと、見事アトピーを克服しました。

辛い経験をし、それを乗り越えた藤田社長だからこそ、
同じように弱肌・敏感肌で悩んでらっしゃる方でも安心して使える化粧品をと
決して妥協を許さずこだわり抜いた製品づくり、
安心できるオープンな製品づくりを貫いています。

「人間はもともと自然界の生き物であり、自然が一番肌に合っている」

藤田社長の半生、生き方、考え方は、
アトピーで苦しんでおられるお子さまをお持ちのお母さまや、
肌トラブルで悩んでらっしゃる方だけでなく、
多くの方にとっての大きな気づきとなり、
生きる上での道標となることと思います。


   

自然の力が人間の助けに、ナチュラピュリファイ製品に込められた想い



藤田社長の原点―アトピーに悩まされた幼少期、自然療法との出会い
中川 今日は、ナチュラピュリファイ研究所の藤田真規社長に、ナチュラピュリファイ製品について、また、そこに込められた想いについて、その深いところをお話しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
藤田社長 よろしくお願いします。
中川 早速ですが、藤田さんが現在の会社を設立、運営するに至るまでの経緯を、幼少の頃から振り返って、教えていただければと思います。
藤田社長 私は幼少期、ひどいアトピー性皮膚炎でずっと苦しんでいました。私には姉と妹がいるのですが、三人姉妹の中で私だけがひどい肌のトラブルを抱えていて、生まれたときから顔中に湿疹が出ている状態でした。
私の家は決して裕福ではありませんでしたが、母はアトピーの名医がいると聞くたびに、それこそ日本各地に手を引いて連れて行ってくれました。しかし行く先々で処方されるのは、当時アトピー治療の主流だったステロイドでした。しかも症状を抑えるためにどんどん薬が強くなっていきまして、小学校に入る頃には、塗り薬と内服薬との両方を使っている状態でした。
中川 今の藤田さんからはまったく想像できませんが、何かその状態を変えるきっかけがあったのでしょうか。
藤田社長 あるとき母が、「このままだとステロイド漬けの人生になっていくのではないだろうか」とものすごく心配してくれまして、ほんの2・3日、ステロイドを止めてみたことがあったのです。すると、それまで溜まっていたものが一気に出てきたのか、経験したことのないほどひどい状態になってしまって、とにかく体中がかゆくてたまらず、耳切れといって、耳の後ろが切れてしまったり、肌だけではなく眼の中までかゆくなったりしました。
かゆいからといって掻いてしまうと後で後悔するのですが、我慢できずにどうしても掻いてしまうのです。日を追うごとに肌はどんどんどす黒くなっていき、とうとうアトピー独特の象のような肌になってしまいました。完全にステロイドの後遺症です。
しかもお医者さんには、「こうなってしまうと、なかなか治らない」といわれ、その一言がものすごくショックでした。確か小学校の低学年から中学年にかけての頃だったと思います。
中川 そこからまたステロイドに戻ることはなかったのですか。
藤田社長 「もう一生治らない」と思っていたときに、「治るかどうかわからないけれど、栃木県の足利に、薬を使わないで診察をしてくれる自然療法の先生がいるから、行ってみたらどう」と教えてくれた方がいまして、わらにもすがる思いでその先生のもとを訪れたのです。この幼少期のアトピーがきっかけで、私の人生は本当に180度変わることになったと思います。
中川 弊社のお客さまの中には、ご自身やご家族がアトピーで悩んでおられる方も多くいらっしゃいます。その方たちのためにもお訊きしておきたいのですが、藤田さんもそれまでは、ステロイドを塗ったり飲んだりして、普通にたくさん使っていたわけですよね。
藤田社長 はい。そうです。
中川 その自然療法の先生との出会いから、どのような変化があったのでしょうか。
藤田社長
『家庭で出来る自然療法』
家庭で出来る自然療法
その先生に初めてお会いしたときに、母は「この娘のここまでひどいアトピーも治るのですか」と尋ねました。その先生は一言、「お母さんが自然に還れば、絶対にアトピーは治ります」とおっしゃってくださったのです。
それまでどのお医者さんにも「治らない」といわれていた私にとって、その先生の「治る!」という一言は、幼いながらにすごくうれしい言葉でした。細かい言葉はほとんど覚えていないのですが、そのうれしかった気持ちだけは今でもよく覚えています。

そのとき先生が母にプレゼントしてくれた本がありまして、それが、東城百合子先生の著書、『家庭で出来る自然療法』でした。先生は、「お母さん、食べ物というのはすごく大切なのですよ。お母さんがまず自然に還りなさい」とおっしゃって、母にその本を贈ったそうです。
お恥ずかしい話、私の母はそれまで、自然についての知識が一切ない人でした。私が幼稚園の頃は、ファーストフード店やファミリーレストランによく連れて行かれたりしたぐらいです。とにかく自然とはまったく無縁の生活でしたね。
中川 その頃のお母さまと同じように、今も、食べ物の大切さをご存知なく、悩んでいらっしゃる方も多いと思います。
藤田社長 母は、その先生に出会ったことによって、「食べ物というのは、ただお腹を満たすためのものではなく、心と体を作っていく大切なものなのだから、食べる物の質を見なおせば、肌の質も、体の質も変わっていき、体質改善ができるのではないか」と考えるようになりました。そのことで、我が家の生活は180度変わったのです。

玄米菜食 具体的にはまず、野菜をスーパーで買うことがなくなりました。庭で畑を耕して、トマトやキュウリ、ナスなど簡単に作れるものを育て、プランターでシソやシシトウも育てました。また近所に農家がありまして、そこでは出荷用の野菜と自家用の野菜を分けて栽培していたので、農薬を使わない自家用の野菜を安価で譲ってもらったりもしました。
他にも味噌などの調味料にいたるまで、すべてが手作りになりました。基本の食事は玄米菜食で、おやつもがらりと変わり、甘くないキャロットケーキや、ヨモギが入った蒸しパンなどが出てくるようになりました。生活用品も完全に変わり、入浴剤やボディローションなどは一切使わなくなりました。
中川 ステロイドは完全に止められたのでしょうか。
藤田社長 枇杷の葉&ヨモギ はい。ただ、止めてからが本当に長かったです。ステロイドを止めた直後は、先ほどもお話ししましたように、ひどく症状が悪化しましたが、とにかく自然にこだわった生活を続け、さまざまな自然療法も試しました。
たとえば、大根を輪切りにして出てくる汁は、酵素が豊富なので、肌に塗るとかゆみを抑えてくれます。掻きただれた肌は、枇杷の葉を煎じた煮出し汁で消毒したり、ヨモギ、スギナ、ドクダミで入浴剤を作ったりしました。眼は、無農薬の三年番茶で洗いました。

私の家は海の近くにあったので、砂療法も試しました。海開き前のきれいな砂に、首から下をすべて入れて、私は6時間ぐらい入っていたのですが、砂から上がりますと、普通はさらさらと砂が取れるはずなのに、腸と腎臓の所に砂がめり込んでなかなか取れず、カメの子たわしでこすって取ったぐらいです。おそらく、腸と腎臓がすごく弱かったのだと思います。
砂療法の跡というのは、人間の形に不毛状態になって、砂から臭いまでしてくるのです。それだけ砂や泥は吸着力が強く、毒素をかき出してくれるのだということを体感しました。
中川 その状態がどのぐらい続いたのでしょうか。
藤田社長 自然療法を始めて2年ぐらい経ったときに、突然、私のお尻に梅干しぐらいの大きさのおできができたのです。母はやはり自然療法で治そうと、ツワブキの葉を取ってきて、両面を火であぶり薄皮をはいで、おできに貼ってくれました。それを1日3回ぐらい取り替えるのですが、母はその度に、枇杷の葉の煎じ汁でおできを消毒して、ガーゼとタオルを当てて、丁寧に手当をしてくれました。
1週間ぐらいすると、傷口がパカッと開いて、膿がどくどく出はじめたのです。すると母に「学校を休んで膿だしに専念しなさい」といわれまして、本当に学校を2週間ほどお休みしました。母は内心すごく不安だったと思うのですが、「これは膿と一緒に悪いものが出て、体をきれいにしてくれているのだから、絶対治るから」と毎日励ましてくれました。
ようやく膿が出なくなると、血の混じった汁が出てくるようになり、それもなくなると最後におできが硬くなりまして、親指の爪ぐらいの大きさの、ニキビを潰したときのような芯が出てきたのです。私は今年34歳になるのですけれど、20年以上も前のその跡が今でも残っています。

そのおできの芯が出たところから、私の肌は日に日に変わっていきました。まず皮がどんどんむけて落ちるようになり、母が掃除機を日に何回もかけてくれました。一皮むけるという言葉がありますけれど、まさに文字通りの状態です。その状態がしばらく続いた後、中学校に入る頃には、白い本当に普通の肌が出てきました。
そこまで変わることができたということで、本当に自然の力には感謝していまして、そこが私の原点だというふうに思っています。
中川 本当に、アトピーだったとは思えないきれいな肌をされていますよね。
アトピーで悩まれている方の中には、脱ステロイドしたい、化学物質ではない形で治したいと望まれている方も多いはずです。けれども、薬を止めた後の激しい反応に耐えられなくなって、またステロイドに戻ってしまうケースもすごく多いと思います。
藤田さんが自然療法を実践されたときも、最初はひどく状態が悪化したとのことですが、その間どのような気持ちで過ごされたのでしょうか。
藤田社長 当時、私の肌は本当にひどい状態だったので、道を歩くたびに視線を感じ、ときに心ない言葉をかけられ、それが嫌でしょうがなかったのです。そんな状況でも母は、「絶対に私を信じなさい」、「これで絶対良くならないわけがないから。あなたは自然の一部であって、人間というのは自然なのよ、自然の方法に戻れば確実によくなるから」と毎日励ましてくれました。
リフレクソロジーにも助けられました。足裏を揉むことによって血行や代謝がよくなり、老廃物を流してくれるのです。寝る前の30分間、母は毎晩私の足を揉んでくれて、そのときも、「あなたが今アトピーになっていることは、絶対、将来の役に立つから。それがどれだけつらいか、経験した人にしかわからないから。その経験の分、他の人よりも絶対良い大人になるから」と励ましてくれました。

ただ当時まだ子どもだった私は、「こんな体に産んでおいて、なに都合の良いこといっているんだ!」と、すごく反抗していました。「自分が三人の中で私だけアトピーに産んだんじゃないか!」なんてよく言い返したりもしていました。
大人になった今は、本当に母には感謝しています。母が「絶対治る、絶対治る、絶対……」と繰り返し励ましてくれたので、私は反抗をしながらも、「治る、治る、治る……」と呪文を掛けられたように、ひたすら母を信じていたというのが当時の心境だったと思います。
中川 お母さまは、それまでの生活を180度変え、どうしてそこまで貫くことができたのでしょうか。それだけ絶対の確信を持たれた、なにか特別な出来事があったのでしょうか。
藤田社長 大人になってから母によくいわれるのですが、母は私が生まれるまでは、自然というものの価値を顧みたことがなかったそうです。人間が自然をきれいだと感じたり、自然の中でリラックスしたりすることと、人間が自然なのだということが繋がっているとは、考えたことがなかったというのです。
けれども自然療法の先生や東城先生の本と出会って、「人間は自然の一部なのだ、自然なのだ」という気づきを得た母は、ステロイドなどの薬で症状を抑えるのは根本的な治療ではなく、生き方そのものから変えていかないと病気は治らない、ということを心から理解し、「この方法で治らないわけがない」と信じることができたそうです。
中川 そのことを理解してなお、戦い半ばで諦めてしまう方は少なくありません。貫徹できる方は、当人も親御さんも、非常につらい時期を経験されますよね。
親子関係でこの言葉が適切かは分かりませんが、藤田さんのお母さまのようなリーダーシップ、これだと決めたらガンとして動かない姿勢が効を奏したのでしょうか。
藤田社長 きっとそうだと思います。もし母がおろおろしたり迷ったりしたら、私もすごく不安になったと思います。けれども母は、むしろひどい状態のときほど一貫して、「絶対に治るから信じなさい。これは良くなっていく徴候よ。大丈夫よ」と導いてくれました。その姿勢は、とてもありがたく頼もしかったと思います。
中川 このお話は多くの方にとってものすごく参考になると思います。
弊社のお客さまで、アトピーなど肌のトラブルを抱えておられる方からは、治療を何年も頑張っているのだけれども、なかなか良くならないというお話を聞くことがあります。そのような方の場合、治療に寄り添っておられるご両親が一喜一憂されていることがほとんどなのです。
もし藤田さんのお母さまに不安や迷いがあり、それを言葉に出さなくても、表情や態度に出していたら、おそらく藤田さんは一緒に戦えなかったのではないかと思います。ですから、ご家族やご自身がアトピーで悩まれているという方は、ぜひ強いリーダーシップをもって向き合っていただきたいと思います。
すべての原材料が天然、自然の化粧品―ナチュラピュリファイ化粧品の誕生、そのこだわり抜かれた製品づくり
中川 藤田さんはその後、現在のナチュラピュリファイ研究所を立ち上げる前に、リフレクソロジーのお仕事を経験されたそうですが、どのような経緯で、なぜその世界に入られたのでしょうか。
藤田社長 最初にリフレクソロジーに注目したのは私の母でした。母はもともと教育研修の会社をずっとやっていたのですが、ちょうど私が社会人としての一歩を踏みだそうとしていた頃というのは、日本でバブルが崩壊した後で、一般企業の終身雇用制や年功序列が崩れ、人減らしが進み、企業体制が変わっていった時期でした。人が減った分、労働環境も劣悪になり、残ったスタッフには、ストレスや疲れがどんどんたまっていきます。また、リストラへの備えとして、手に職を付けたいという人が増えるだろうと、母は考えたそうです。

当時リフレクソロジーというものはまだ日本になかったのですが、これを日本に持ち込むことができれば、仕事で疲れている人たちをいやすことができますし、手に職を付ける技術を提供することもできます。これは将来きっと必要にされると考えた母は、「あなたを治したリフレクソロジーを勉強しない?」「一緒に日本で定着させない?」と私を誘うようになりました。
私もリフレクソロジーのことは好きでしたし、興味もありましたので、じゃあちょっとやろうかなと思いまして、イギリスまで勉強に行くことになりました。そして帰国した私が技術を、母が経営面を担当する形で、2人で足裏マッサージの「RAJA」という会社を興しました。

その後さらにヒーリング事業を展開して行く中で、人間の手と自然の力だけを使ってきれいになるヒーリングエステをやりたいと思いはじめたのです。
中川 それはなにかきっかけがあったのでしょうか。
藤田社長 その頃はエステの数がすごく増えていたのですが、即効性を求めた機械によるヒーリングや、化学合成した化粧品などのせいで、逆に肌を傷めてしまって大変なことになった、という話をよく聞いていました。そのため、私自身が実感してきた、本当に肌に優しい、自然の恵みを使ったエステをやりたいと思ったのです

ナチュラピュリファイ化粧品 最初に考えたのは、化粧品をどこから仕入れようかということです。私はアトピーが治まってからも食べ物にはすごく気をつかっていたのですが、化粧品についての知識は浅く、自分の化粧品も、自然派とか無添加とか、キャッチコピーで選んでいたぐらいでした。しかし、お客さまに使っていただくためにはそうはいきません。
そこでまず、成分や製法、薬事法のことなど、化粧品に関する勉強を始めました。すると次第に、世の中の化粧品というものの衝撃的な事実に気がついていきました。それまでは、自然化粧品といえば、100%自然のものからできているものだと信じていましたし、無添加化粧品といえば、化学物質などの肌に負担になるものがすべて無添加なのだと思っていたのです。しかし現実はそうではありませんでした。極端な話、90%が合成化学物質でできた化粧品でも、残りわずか10%が自然のものであれば、自然化粧品といえてしまうのです

一番衝撃を受けたのは、化粧品の全成分表示に、見えない部分が多すぎるということです。いわゆる自然化粧品の裏面を見ると、椿とかホホバとか、いろいろな植物の名前があります。しかし椿油といっても、それが圧搾されたものなのか、溶剤抽出されたものなのかによって、まったく品質が異なってきます。しかし全成分表示にその説明はなく、単に椿油としか書いていないのです。
溶剤抽出というのは、ヘキサンなど化学溶剤の中に椿の実を漬けて、トロトロに椿の油分を溶かし出した後、高温で溶剤を飛ばしていく方法で、油は完全にトランス化してしまいます。この方法で抽出したものは、化学合成の油であると私は思っています。本当の椿油とは、低温の圧搾法で絞ったものだと思うのです。

とにかく見えない部分が多すぎて、仕入れたいと思ったものをいくつか集めて、メーカーを電話攻撃しました。「このヒアルロン酸はバイオですか、それとも鶏のトサカですか」とか、「このヨモギエキスの抽出は発酵エタノールですか、それとも化学合成されたBGで抽出していますか」とか、そんなことを徹底的に質問したのです。けれども答えてくださるところはほとんどなかったですね。メーカーにとっては嫌な質問だったのでしょう。
いろいろと勉強して調べてみて、結局、ここまで納得できる化粧品がないのなら、自分で作りたいと思うようになりましたそれが、化粧品開発を始めた最初のきっかけです
中川 油の抽出法なのですが、弊社では、ゴマ油を家庭で圧搾できる機械を販売しようという計画がありまして、実際に機械を取り寄せてみたことがあります。結果、化学物質を使わないで油を圧搾で取ろうとすると、いかにわずかな量しか取れないかということがわかりました。
これは皆さんにも体験していただけると良いのですが、100グラムのゴマをカラカラになるまで圧搾しても、ほんの数グラムの油しか取れないのです。ところが溶剤抽出では、かなりの量の油が取れます。圧搾のゴマ油が500グラムで5000~6000円ぐらいするのに比べ、溶剤抽出のゴマ油は800円ぐらいです。その価格差もこのことを知ると納得できます。

価格の構造とか、自然な方法がどれぐらい大変かということは、実際に体験していただかないと、話としては理解できてもなかなか実感できないと思います。藤田さんは、そういうところを一つ一つ調べていかれたのだと思うのですが、その結果、どのようなプロセスで化粧品開発をされることになったのでしょうか。
藤田社長 まず一つは、今のお話にありましたように、植物油は圧搾法で取ったものだけを使うようにしました。それから、植物エキスを抽出するときも、一般的には化学溶剤を使うのですが、そういうものを使わずに、サトウキビや砂糖大根を発酵させて作ったナチュラルなエタノールを使うようにしました
薬事法では、原料段階で使った防腐剤については表示しなくてもいいことになっているのですが、原料段階でもそういうものは使わないようにしています全成分表示で見える部分はもちろん、見えない部分であっても化学合成物質は一切使わず、誠実に作りあげていきました

他にも、たとえば、植物由来という非常に便利な言葉があります。けれども、石油由来であろうと植物由来であろうと、合成界面活性剤は立派な化学物質であるというのが私の考えですので、いずれも使わないようにしていますこれは一つの大きなテーマ、コンセプトなのです
それからもう一つ徹底的にこだわったことは、原料段階から最終段階の製品にいたるまで、動物実験は一切しないということです私は、エネルギーや人の想いというものは絶対製品に残ると思っていますので、これも終始一貫したことです
中川 原料段階での化学物質の使用や動物実験の実施有無などを調べるのは、普通、化粧品の原料流通の世界では、極めて困難なことだと思います。
藤田社長
椿油生産者 中山さん
椿油生産者
中山さん
ビワ・ドクダミ生産者 伊澤さん山名さん
ビワ・ドクダミ生産者
伊澤さん、山名さん
だからこそ自分で作りたかったのです。完成品をどこかから仕入れるとなると、原料段階まで追おうとしても限界があります一つ一つの製造工程を把握するためには、自分で作ることが大切で、できる限りトレサビリティーにもこだわりたいと思いました

たとえば椿油であれば、長崎県の中山さんという方が、苗づくりから無農薬で育て、自ら圧搾機にかけて精製したものを使っています。ドクダミやヨモギなど、植物エキスの原料となる植物に関しても、私自身が日本全国を探し回り、自社で抽出をしています。
この植物エキスの原料を栽培されている生産者さんは、「3NO農法」という農法を貫いているすごい方です。「3NO農法」とは、農薬を使わない、化学肥料を使わない、雑草を抜かない、という農法です。なぜ雑草も抜かないのかお訊きしたところ、「雑草を抜くというのは、育てたい作物だけにわざと栄養分をいきわたらせる行為であり、人間が手を加えないと育たないようなハーブは本物ではない。雑草と共存共栄しながら栄養素も勝ち取って、自分で育って行くのが本当のワイルドで、そういうものを育てないとダメだ」と教えていただきました。

私は頑固者なので、直にお会いして、その方のエネルギーですとか、作り方ですとか、この目で確認しないと気が済まないのです。そのようにして、ナチュラピュリファイ製品は、極力見える、わかるということを大切にして作っています。
中川 原料が希少だということになると、製品がすごく売れてきたときに、品切れになるのではないかという心配もあると思うのですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
藤田社長 私もそれについてはいろいろ考えていました。
植物エキスに関しては、万が一今の場所で原料が採れなくなってしまったときに、代わりに原料を仕入れることのできる、他の農園をいくつか持っています。そのようにして、原料がなくなってしまうことがないような仕組み作りもしています。
中川 自然派といわれる化粧品でも、ゲル化したり、乳化したりするために、合成界面活性剤が入っているものが多くあります。ナチュラピュリファイ製品は、非常にシンプルな配合になっていますが、合成界面活性剤を入れないということは、すごく大変だったのではないかと思います。
藤田社長 おっしゃる通りものすごく大変でした。
化粧品というものは、水に溶ける成分、油に溶ける成分、いろいろな性質の成分を1つのボトルの中に入れますので、それらを結合するためには、乳化剤はどうしても必要なものです。レシチンや石鹸など、合成の代わりに自然界の乳化成分をいろいろ試みたのですが、レシチンだとすぐ分離してしまうとか、石鹸だと硬すぎてしまうとか、なかなかうまくいきませんでした。

ナチュラルクレンジング
ナチュラルクレンジング
ところがある日の朝、サラダにドレッシングを振っているときに「あっ」と思いついたのです。ドレッシングはいつも分離していますが、食べるときだけ振って混ぜて使います。そこで、化粧品も潔く分離させてしまい、使う前に振って混ぜていただくというひと手間を加えれば良いのではないかと考えました。
弊社のクレンジングなど、ローション系のアイテムは、お客さまに振るというひと手間をお願いすることで、問題が解決したということが一つ大きくあります。
中川 複数の成分を一つに溶け込ませるというのは、それだけ難しいことなのに、普通の化粧品は、常時乳化して混ざり合った状態になっていますこれがいかに不自然な状態であるかということを、お客さまには体験していただけるかと思います
また、メイクアップのシリーズも充実しているので、弊社の女性スタッフも喜んでいるのですが、メイクのラインを作られる上で、特に気を使われたのはどのようなところでしょうか。
藤田社長 メイクアップに関しては、お肌が弱い方はおそらく、合成覚悟というか、肌荒れするのを覚悟で、市販の製品を使っていらっしゃると思います。徹底的にこだわる方は、怖いから使わないという方がほとんどです。私自身もずっとアトピーでしたので、普通のメイクを使うと、その日の夜はかゆくなって当たり前だと思っていました。だから、そういう自分でもかゆくならないものを作りたいと思ったのが最初だったのです。

ナチュラピュリファイ化粧品
メイクアップシリーズ
24h cosme(24時間コスメ)
美容とカバー力を備えた
24h cosme(24時間コスメ)
メイクのラインを作るときにこだわったのが、スキンケアレベルで作ることでした。ありふれた自然無添加化粧品ではなく、パーフェクトナチュラルなメイクアップ化粧品を作ることにこだわりました。
たとえば口紅ですが、女性は口紅を食べていると思うのです。けれども、口紅はあくまでも化粧品であって食品ではありませんので、食品添加物としては発がん性が高いとか、イメージを傷つけるから使ってはいけないといわれているものが、口紅では認可されているということが当たり前のようにあるのです。
私は、口紅を食品だと思って作りましたですからナチュラピュリファイの口紅は、食べていただいてもまったく害はありません
もちろんファンデーションやその他のアイテムも徹底的にこだわって作りました。
普通のメイクでは肌が荒れてしまうという方、メイクを落とさずに寝てしまうという方でも、安心して使っていただけるのが、ナチュラピュリファイのメイクアップ化粧品です。

ちなみにファンデーションは石鹸だけで落とすことができます普通のファンデーションには、化粧崩れを防ぐために多量の合成ポリマーが入っていますが、そういった肌に負担になるものは一切使わず、圧搾の油と珊瑚の粉末を合成ポリマーの代わりに使っています
実は環境問題の点で珊瑚の使用もためらったのですが、合成ポリマーに代わる天然の成分で、化粧崩れを防げるというのは、今のところ珊瑚以外にはないのです。これを細かく砕いて粉末状にしますと、油を閉じ込めてくれる働きがあり、化粧崩れが防げるという仕組みになっています。
中川 珊瑚については、おそらく死滅珊瑚を使用されているのでしょうから、むしろ資源の有効活用にもなっているのではないかと思います。死滅珊瑚は活用した方が自然界にとってはプラスになるといわれていますので、環境問題についてのご心配はないのではないかと思います。
藤田社長 そういっていただけると嬉しいです。
中川 我が家では当然のことながら、馬油やゴマ油など、天然由来の圧搾された油や熱処理していない油を使っています。それらに比べても御社の製品は、ブレンドがまたきわめて妙というか、香りや使用感が非常に良いです。
パーフェクトナチュラルな暮らし方
中川 ところで、藤田さんは『パーフェクトナチュラルな暮らし方』という本を書かれていますが、これまでにお話しいただいたようなご自身の経験なども含め、この本の中で一番伝えたかったことは何なのでしょうか。
藤田社長 私が一番伝えたいと思っているのが、人間はもともと自然界の生き物であり、自然が一番肌に合っているということです。口にするもの、肌に使うもの、何についても同じです。
けれども現代は、科学技術の力でどんどん便利になって、それに伴って生活がどんどん自然から離れていると思うのです。パーフェクトナチュラルというのは、山にこもって仙人みたいな生活をしようということではなくて、都会にいながらも自然に目を向けようということです
不自然なことをそれと気がつかずに、当たり前になってしまっている方は多いと思います。たとえば、今は電気のおかげでいつでも明るい光の中で生活できますが、本来それは不自然なことなのです。コンビニで買ったお弁当が、翌日も翌々日も腐らないというのは、すごく不自然なことです。自分で炊いたご飯だったら、何時間かすれば臭くなってきます。
不自然なことが身の回りにたくさんあるという状況に対して、できる限り自然に還っていこうというようなことが、伝えられたらいいなと思っています
中川 この本を実際にお読みいただくとわかると思うのですが、それほどたくさんの文字数ではないのに、その自然不自然ということを越えて、非常に深い所まで、宇宙の法則まで踏み越えておられるような気がするのです。どうしてこのような内容の深い本を、簡潔な言葉で書くことができたのか、ご自身ではどのように分析されますか。
藤田社長 そのようにいっていただけると大変ありがたいです。
やはり一番大きいのは、私自身が、自然の力というものが、人間の体にとって本当に助けになると感じたことだと思います。アトピーに苦しんだ頃から、私は、食べる物、使う物など、すべて自然に助けられてきたのです。今でも、ストレスを感じると木に抱きついて元気をもらったりします。
体に良いのか悪いのかという判断も、元々は人間が持っている本能であり、すべてが自然につながっているように思うのです。自分が特別に何かをしてきたというよりは、ごくごく自然な生活の中で、自然に対して何か気がつくことのできる機会が多かったのだと思います。それがすごくありがたく、だからこそ自分が自然に目を向けるきっかけになったのかもしれません。
中川 本能という言葉が出ましたが、誰でも自分で気がつく力があるというのは、その通りだと思います。けれども、それがなかなかわからない方も、今はたくさんいらっしゃいますよね。本当に自分が選ぶべきものは何なのか、ということだけでなく、今日はご飯をどれぐらい食べたらいいのか、ということすらわからなかったりします。
そのように、気がつく力が麻痺してしまった人は、どうしたその状態から抜けられるのでしょうか。
藤田社長 私たちに今求められているのは、物を選ぶ目や、自分の価値観を育てていくことだと思います

たとえば食べ物にしても、バナナが体に良いといわれると、誰もがこぞってバナナを買い求めたことがありましたよね。これはとても怖いことです。体に良いといわれても、そこで自分なりに考えてみることが必要です。
確かにバナナに含まれる食物繊維は体に良いものかもしれません。けれども日本にあるバナナとなるとどうでしょう。遠くから船で運ばれてきたもので、農薬やポストハーベストの心配もあります。それを毎日食べてはたして体に良いのでしょうか。国産の果物や野菜でも、リンゴやサトイモ、ジャガイモやサツマイモなど、安全で食物繊維が豊富なものはたくさんあります。
そうやって自分なりに考えることが自分の身を守る手段になってくるのではないのかと思います。人に良いといわれたものを、むやみやたらと食べたり使ったりして、それで身体を壊しても、誰も責任は取ってくれないのです。
中川 化粧品を設計するとなると分析思考に陥りがちですが、藤田さんのように、原料一つ一つについて、そのエネルギーや生産者の方の気持ちにいたるまで、それが製品に反映されるものだと理解し、そこに気を配ることのできる感性はすばらしいと思います。
物事を理屈だけで断片的に見るのではなく、物事全体を見直すこと、つまり一つ全体物で見るということは、今とても大切なことですね。どうもありがとうございました。
藤田社長 ありがとうございました。

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●お客様へ重要なお知らせ
食料品や衛生品のまとめ買いや、催告のないテレビ放映などで、突然数千件の注文が押し寄せることもあります。弊社で販売する品の大半は、丁寧に心を込めて目と手で作られた希少性の高い作品です。そのため、「在庫あり」表示や「受注承認メール」配信後に入手不可能であることが判明する場合があります。この場合、ご用意できない品は弊社の判断にてキャンセル扱いとさせていただき、在庫が確保した品のみを可能なかぎり早くお送りしますので、ご理解をどうぞよろしくお願いいたします。