牛乳を飲むと骨が弱くなる?!

牛乳の問題点とオルタナティブミルクのすすめ

「牛乳を飲むと骨が弱くなる?」牛乳の問題点とその解決法をご紹介

「牛乳は体に良い」はもう古い?
牛乳でも豆乳でもない第三の選択肢のすすめ

私は「牛乳は完全食品」という「幻想の始まり」をこのように見ています。

敗戦後の日本の食糧難のなかで、戦後の米国進駐軍が「脱脂粉乳=出がらし」を日本に農業戦略的な見地から推奨。
当時の「アメリカ式であることはいいことだ」との風潮の中で完全に日本人の健康に関する意識の中に根付いてしまいました。

たしかにアメリカに限らずインドにおいても牛乳は「清浄な食品」として重宝されていることも知っています。
しかし日本人の生活の中では米国の進駐以降に初めて取り入れられた食品であり、農耕文化を中心にできあがった我々日本人の体には合わないということがこのページの主旨です。

健康的に自然の草をはみ充分に放牧されて精神的にも肉体的にも満足に育てられた牛から、無理のない程度に搾乳された牛乳をこの国の市場で見つけることは極めて困難です。
現実には大量 生産の要請の中で薬づけにされ、機械で無理矢理搾乳された牛乳が体にポジティブに働くとは考えにくいのです。

あるお母さんがいるとします。
いっぱい母乳が出るようにと医師からホルモン剤を投与され、乳腺炎を起こしたら抗生物質を飲み、機械で痛みをこらえながら搾乳された母乳。
お母さんは栄養がつくようにとおなかいっぱいごはんを食べる。
それも内臓に負担がかかるくらい……。

この母乳は子どもの健康を保証するでしょうか。
健康に関する情報は異常に氾濫していますが、ほんとうに正しいものが見えてきません。
これらの情報の大部分は誰かの都合のいいようにねじ曲げられているかも知れない……。

プレマ株式会社 代表取締役 中川信男

牛乳の問題点

長らく「健康に良い食品」とされてきた牛乳。
けれども昨今、その常識が覆り始めています。
放牧による飼育、餌は牧草(農薬不使用)だけ、非妊娠牛からの搾乳など、条件を満たす本当に質の良い牛乳であれば、嗜好品として楽しむことができます。
しかし、現代の効率優先の酪農で作り出される牛乳は、今すぐゼロにすることは難しいとしても、積極的な摂取、常飲することは避けるべきです。
牛乳は、どのようにヒトの体に影響するのか?


まずは3つの問題点から考えてみました。

その1 日本人の約8割は乳糖不耐症状

乳糖不耐症は乳糖(ラクトース)を分解する酵素「ラクターゼ」が欠損しているために起こります。
乳糖は、主に牛乳をはじめとする乳製品に含まれている糖です。
乳糖不耐症の人は乳糖を消化吸収できないため、乳糖は小腸を通過して大腸に入り、腸内細菌により発酵し、お腹がごろごろする、お腹が張る、下痢などの症状を引き起こします。
伝統的に乳製品を食してきた地域では、乳糖不耐症の人は少ないのですが、日本人は約8割が乳糖不耐症にあたるともいわれています。

その2 牛乳を飲んでカルシウム不足になる可能性

一般的には、カルシウムというと牛乳というイメージがあります。
しかし、カルシウムはあまり吸収率の良い栄養素ではなく、その他の栄養素とのバランスが問題です。
ビタミンDやマグネシウムはカルシウムの吸収を促進してくれますが、吸収を阻害する要素としてリンの多量摂取があげられます。
牛乳にはリンが比較的多く含まれている上に、現代の食生活ではリンは多量摂取傾向にあるため、カルシウム摂取を牛乳だけに頼っていると、逆にカルシウム不足に陥るおそれもあります。

その3 ホルモンの異常

牛乳にはIGFー 1とエストロゲンが多く含まれています。IGFー 1 は「インスリン様成長因子 ー 1」の略で、細胞の分裂増殖を促す働きがあります。
IGFー 1は乳児期や思春期の子どもの成長には必要な物質なのですが、乳がん細胞を分裂増殖することもわかっています。
またエストロゲンは性ホルモンの一種で、乳腺細胞の増殖にも関わっており、やはり乳がん細胞を分裂増殖する場合があります。
IGFー 1 やエストロゲン以外にも、牛乳には様々な生理活性物質が含まれており、人体に対する影響がないとはいえません。
また乳牛に搾乳量を上げるために投与されるホルモン剤の影響も懸念されます。

参考

カルシウムに関する情報はこちらもおすすめ
  • 転ばぬ先の栄養学 山口清道氏
    山口清道氏プロフィール
    日本予防医学研究会理事、フルボ酸・腐食性物質機能研究会会長。
    大手企業や新聞社、薬剤師会、教育委員会その他の各団体が主催する講演会で講師を務め、『食品破壊の実態』『カルシウム不足の脅威』などをテーマとする講演回数は1000回を越える。
    現在は講演活動を休止し、食品科学研究所・BAOBAB代表、株式会社バオバブ代表取締役として、イメージ商品が氾濫する現代における、ほんもの食品の研究開発に取り組む。

「 牛乳を飲むと骨が弱くなる?!」

山田豊文

「牛乳を飲めば骨が丈夫になる」「肉を食べると体力がつく」・・・
我々が長い間、疑問も持たずに健康に良いと信じ、実行してきた健康法、それらは本当に体に良いのだろうか?その根拠はどこにあるのだろうか?


このコーナーでは、「健康の常識」を医学的立場から検証し、そのホントに迫っていく。

そもそも牛乳は体に合わない

私たちの食卓は、世界中から取り寄せられた食材で飾られるようになりました。
食べ物はお腹を満たすだけではなく、味覚や視覚、嗅覚を通して接することができる一つの文化でもあります。戦前の食糧事情があまりにも貧困だったというので、戦後になり牛肉や豚肉、鶏肉、卵、牛乳などの動物性食品や植物油の摂取が奨励されるようになりました。

従来の日本人の食事は米など炭水化物に偏り、タンパク質と脂肪が不足しがちでしたから、当初は栄養改善により栄養失調や感染症を大幅に減らすことにつながりました。
しかし、栄養も過剰になると、本来ヒトの体には、人種に応じてその土地で収穫されたものを効率よく栄養とするシステムが備わっているのです。

たとえば牛乳は、北欧を除く世界のほとんどの地域の人には適さない食品です。
なぜかというと、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解できなければ、タンパク質やカルシウムはその栄養素を適切に吸収することができなくなるからです。
この乳糖を分解する酵素をラクターゼといいます。
乳幼児のときは母乳中の栄養素を利用するためにラクターゼを作ることができますが、母乳の必要性がなくなるとともにラクトースを作る働きがだんだん弱くなります。
成人後にラクターゼを作ることができない状態を「乳糖不耐性」といい、黄色人種と黒人のほとんどはそうです。

乳糖不耐性では牛乳や乳製品を食べたときに乳糖が吸収できずに腸管にたまります。
それが腸壁に浸透圧をかけて水分を引き出して、お腹が張った状態にさせます。
また蠕動運動を促すため、お腹がゴロゴロしたり、下痢の症状を引き起こしたりするのです。

牛乳は「完全食品」といわれており、幼稚園でも小学校でも、そして家庭でも十分に飲ませるように指導されています。
たしかに牛乳200gにはカルシウムが200mg含まれていて、一日に三本の牛乳を飲むとカルシウムが600mg摂れる計算になります。
子どもに一日、1000mlのパック一本を全部飲ませるというお母さんもいるそうです。
カルシウムを摂るつもりで飲む牛乳ですが、逆にカルシウムが乳糖と一緒に排泄されてしまうという大きな問題を生じさせるモトになっているのです。

牛乳は骨を弱くする!?

強い骨を作るには、カルシウムだけでなくマグネシウムやリンなどのミネラルも同時に摂ることが必要です。
とくにマグネシウムやリンなどのミネラルも同時に摂ることが必要です。
とくにマグネシウムはカルシウムに対して二分の一の量を摂るのが理想ですが、牛乳にはマグネシウムがカルシウムの十分の一くらいしか含まれていません。

「カルシウムが強い骨を作る」といわれています。
しかし実際には、骨はリン酸カルシウムとリン酸マグネシウム、そしてタンパク質が結合してアパタイトという組織を作り、それが骨を強靭なものにしているのです。
また、これらの材料だけでは骨を作ることができず、亜鉛やマンガン、ホウ素、ビタミンB6やC、Kなどのビタミンとミネラルが酵素として骨を作る働きをします。

マグネシウムは骨の材料になるのと同時に、酵素として重要な働きを持っています。
さらに、血液中を流れるカルシウムとタンパク質、リンの割合を調節し、血液が過度にアルカリ、あるいは酸性に傾くのを防ぎます。

牛乳に含まれるリンとタンパク質は血液を酸性に傾け、カルシウムを失わせます。
そのせいもあって、牛乳を飲む子どもほど骨折率が高かったり、牛乳を飲むお年寄りに骨粗鬆症の発生率が高くなっていたりするのです。
また、血液の状態がアンバランスになることで、イライラしたり、落ち着きを失ったりし、将来、心筋梗塞などの心臓病になりやすくなります。

貧血や白内障を引き起こすことも

また、「牛乳貧血」といい、牛乳に鉄分が不足しているため子どもが貧血になることもあります。
牛乳を飲むことによって多量のカルシウムが摂取され、マグネシウムが不足することで鉄や亜鉛、マンガンの吸収が阻害されることがあるのです。
貧血の症状としては、めまいや立ちくらみ、集中力低下、学習能力の低下などが起こります。

牛乳は日本人に適さない食品ですから、多くの代謝上のトラブルを引き起こします。
乳糖不耐症による急激な下痢で体重減少が起こったり、また乳製品に脂肪が多く含まれるため肥満することもあります。

さらに、乳糖中のガラクトースが分解できないことで、それが目の水晶体に溜まって白内障の発症に関係するという説もあります。
最近は、牛乳の多飲にくわえてガラクトースの代謝に必要なビタミンB2不足がいわれている若い人に白内障が増えているかもしれません。

何事もバランスが大切

コマーシャルなどによって、牛乳を飲まなければカルシウムが摂れないかのような「信仰」を、栄養士も教師も母親たちも持っています。
しかし、カルシウムを摂るためには牛乳に偏らず、野菜や海草、豆製品、小魚などの食品を摂るようにし、マグネシウムや鉄、亜鉛などのミネラルもバランスよく摂取することが大切なのです。

近年、骨粗鬆症を予防する食品として納豆が注目されています。
納豆に含まれるビタミンKやイソフラビンといった成分に骨を強くする働きがあるのです。
実際に、納豆を食べない大阪、兵庫、京都の関西三都に非常に高い割合で骨粗鬆症による大腿部骨折が発生しています。

また、カルシウムの吸収に必要なビタミンDは、日光により皮膚でつくられます。
多種類の食品と運動、マイナスになる要因の排除など、それらの条件がバランスよく満たされて、初めてカルシウムが体の役に立つわけです。

山田豊文(やまだとよふみ)氏

杏林予防医学研究所 所長・米国公益法人ライフサイエンスアカデミー理事長・YMF研究会理事長

大学卒業後に渡米した際、分子整合医学に出会い、米シカゴ・ドクターズデータ社でミネラルの生体利用性を研究。
同社認定の指導者としての資格を取得する。
帰国後この理論を研究発展させ、栄養学を学ぶ人たちへの新しい理論の普及を目的として杏林予防医学研究所を設立。
分子整合医学理論に基づいた正しい食事の改善と、独自の断食方法をベースに、医療、教育、スポーツ、美容といったあらゆる分野において「山田式スーパーヘルスプログラム」を展開し、多くの有名アスリートや芸能人、政治家など各界の名人からも絶大なる信頼を得ている。
また、医師や歯科医師を中心としたミネラル研究会である田式ミネラルファスティング(YMF)研究会を主宰している。

著書は、『決め手は油!頭がよくなる脳内デトックス』(青春出版社)、『細胞から元気になる食事』(新潮社)、『脳がよみがえる断食力』(青春出版社)、『病気がイヤなら「油」を変えなさい!』(河出書房新社)など多数。韓国や台湾、中国でも翻訳されている。

牛乳の代わりをお探しの方へ、オルタナティブミルクのご提案

牛乳の問題点は分かった。じゃあ、何を使えばよいの? 

日本で牛乳の代わりとして一般的なのは豆乳ですが、これもそこまでおすすめできません。
豆乳は豆腐を作るときに出来るものなので、存在自体は昔からありましたが、今のように一般的に摂取されるようになったのは1970年代頃といわれます。

問題点としては、日本の食事には伝統的に味噌や醤油や豆腐などの大豆製品が多く、その上牛乳の代わりに豆乳を多用してしまうと、大豆の過剰摂取になってしまい、大豆アレルギーなどのトラブルを引き起こしかねないということです。また市販の豆乳の多くは、飲みやすい味にするために糖類やその他さまざまな添加物が使われており、健康や美容のために常食するには向かない製品です。

特にオーガニック先進国である欧米では、牛乳でも豆乳でもない、第三のミルクとも呼べる、 オルタナティブミルク(代替ミルク)の種類が豊富です。その流れは日本にも少しずつやってきました。
牛乳や豆乳の代わりとなるそれらのミルクは、主に植物性の素材を原料としており、さまざまな風味、活用法、牛乳や豆乳以上の栄養素などを楽しむことができます。
どれかひとつに偏るというよりは、好みやそれぞれの得意分野に応じて使い分けてみてください。

どれを選ぶ? 牛乳・豆乳に代わる植物性ミルクおすすめ一覧

日本の伝統食「米」が原料 ライスミルク
  • お米は日本の伝統食材、日本人と相性が良く、安心。
  • 白米よりも玄米、玄米よりも発芽玄米の方が栄養価に優れている。
  • 油の含有量が少なく、余計な添加物の使われていないものを選ぶこと。
アレルギーの少ない優良食品 アーモンドミルク
  • 牛乳と同等量のタンパク質を摂ることが可能。
  • ビタミン、ミネラル、食物繊維、不飽和脂肪酸なども豊富。
  • ペーストではなくアーモンド由来、添加物の少ないものを選ぶこと。
古来崇められてきた神秘の力 ヘンプミルク
  • 縄文時代より活用されてきたお米以上に歴史ある食材。
  • 牛乳に匹敵するカルシウム量かつその他の栄養分も豊富。
  • マクロビオティック実践者も愛用。
グルテンフリーで高タンパク キヌアミルク
  • リジンを豊富に含み、牛乳の代用とする人が多い。
  • 擬穀物に分類され、グルテンフリーで高タンパク。
  • キヌア特有のほどよく甘くリッチな口当たり。
チョコレートのようなリッチさ ヘーゼルナッツミルク
  • チョコレートの風味なのに低脂肪、低カロリー。
  • ナッツ類の中でも一価不飽和脂肪酸を多く含む。
  • タンパク質、マグネシウム、水溶性食物繊維が豊富。
母乳成分含有、南国の元気の源 ココナッツミルク
  • ココナッツ特有の中鎖脂肪酸を多く含む。
  • 南国の紫外線に負けないビタミンEが豊富。
  • ほんのり甘くクリーミーな満足感。