現地で体感 だから「プレマ宮古島プロジェクト」

ひとつひとつ具体的に動くこと、それが今わたしたちにできること

具体的に行動すると明るい未来が見えてくる

美しい癒しの島 宮古島

宮古島へGO!

「細かいことは抜きにして、まずは宮古島を丸ごと体感してきてください」。
今回、宮古島を訪問するにあたり、スタッフ岸が中川から伝えられた言葉です。かなりざっくりしていると思いつつも、その短い言葉の中には、「このプロジェクトに関わるもの、現地に足を運んで、土台からしっかり想いを共有してほしい」というメッセージが含まれているように感じました。中川が伝えようとしている真意をしっかりつかんでこよう。そんな思いで羽田空港を出発しました。

美しい海 空には星 島は各所で花盛り


初めて訪れる宮古島。わたしたちがこの島を訪れた時期は、入梅前の自然が美しいシーズンでした。至るところに美しい花々が咲き乱れ、特にテッポウユリは最盛期。行く先々で甘い香りが漂っていました。

ハイビスカス、ブーゲンビリアをはじめ、島で目にする花の種類の多さには驚かされました。お花好きの人にはたまらないフラワーパラダイス。わざわざ自宅でガーデニングの必要がないほど道端で花を楽しめます。活き活きと咲き誇っている様子は、見ている人々に元気を与えてくれるよう。花々から発せられるエナジーは、同じ宮古島の土、水、空気、太陽のもとで育てられた宮古島プロジェクトのお野菜のパワーを明らかにしてくれているように見えました。

眺める海は美しく、ダイバーたちが羨望する場所であることは深く頷けます。今回は、何でも体感するということで、スタッフ岸も宮古島の海に。水は透き通り、南国のカラフルな魚たちや、その他、多種多様な海の生き物たちが出迎えてくれました。夜になるとひょっこりヤモリが顔を出し、キューキューと鳴きます。一歩玄関を出れば夜空の大パノラマに満天の星。空の広さや高さに驚かされます。蛍が放つ光は、そのまま空に上って星になってしまいそうな優しい灯り。この美しい自然をぜひ自分の家族にも見せてあげたい。何度もそう思える景色や場面に遭遇しました。目にするものがあまりにも美しすぎて、言葉ではなかなか伝えきれないのです。

 

パワースポット多き癒しの島
宮古島最高の霊場と言われる漲(はり)水(みず)御嶽(うたき)

宮古島と聞いてイメージするキーワードのひとつに「パワースポット」という言葉があるのではないでしょうか。ここ宮古島は「癒しの島」と呼ばれ、スピリチュアルなことに高い関心を持つ人たちからも大変人気があります。今回は、時間の許す限り、多くのパワースポットにも足を運びました。

国内最南端の神社 宮古神社/宮古神社の鳥居/御嶽(うたき)前庭の清掃

宮古島には、琉球における信仰の聖域、「御嶽(うたき)」が数多く存在します。その中でも、ツカサヤーの名で知られる「漲水御嶽(はりみずうたき)」は、古くから宮古島最高の霊場と言われています。ここには宮古の創世神話の神々が祀られており、古意角(コイツノ)という神と姑依玉(コイタマ)という女神が、多くの神々を従えて天下った場所だとされているそうです。すぐそばには宮古神社もあります。神社本庁包括下の神社としては、国内最南端に位置し、熊野三神と豊見親三神をお祀りしている神社です。その他、島内至るところに、御嶽が存在しています。私たちは今回、宮古島在住で自然農法家の川平俊男さんが守る御嶽の前庭を清掃させていただきました。

母体回帰の神秘的な鍋底池/世界屈指のパワースポット 石庭

他にも、母体回帰のパワースポットとして知られる「鍋底池」(宮古島の離島、伊良部島の西に隣接する下地島にある)、地元の人たちから「自然の神様がいる島」と呼ばれている言い伝え多き「大神島」、新城定吉さんという方が天啓を得て、たった一人で30 年かけて作り上げたという石庭(世界に三ヶ所しかないパワースポットと言われている)を訪れ、各所で瞑想する幸せな時間を持たせていただきました。

大神島で出会った海を渡る蝶 アサギマダラ/言い伝え多き「ありがたい」島 大神島/大神島頂上にて

海・山・大地・水・空気・植物・動物・微生物・鉱物・森・天象・太陽・地球・宇宙・・・わたしたちを生かしてくれている森羅万象、すべての大自然の恩恵に感謝の祈りを捧げました。静寂の中から湧き上がるパワー。ただただ、「ありがたい」という感謝の想い。大神島で見たヒラヒラと舞う蝶は、どこか神様の心があらわれているようで、不思議な感覚になりました。

 

仲間が汗水流して取り組む圃場の見学
オルタナティブファーム宮古の圃場にて

さて、今度は、仲間が汗水流して取り組むオルタナティブファーム宮古(プレマ宮古島プロジェクトの松本が代表を務める農業法人)の圃場見学です。松本に案内してもらい、刈りたてのサトウキビ(無施肥自然栽培)をかじらせてもらいました。堅い!けれど、ウマい!これが美味しい黒糖になるのですね。抜きたてニンジン(無施肥自然栽培)もその場で食べたのですが、これまた美味しくて驚きました。最近の多くの野菜は、生産性を上げるために品種改良されたり、農薬・化学肥料を使って栽培されたりしています。そのため、本来、野菜が持っていた栄養価や生命力が大きく損なわれていると聞きます。そんな中、ミネラル豊富な宮古島の土壌で育った無施肥自然栽培のお野菜はひと味もふた味も違い、ニンジン独特の風味がしっかりありました。

オルタナティブファームで育てているお野菜は基本的に「固定種」です。固定種についての説明は、宮古島のお 野菜ページ「どんな種を使うか?」~「栽培方法」以前に重要なこと~をご覧いただければと思います。

広いサトウキビ畑で黙々とキビ刈りをする松本
広いサトウキビ畑で黙々とキビ刈りをする松本

それにしても広い圃場です。わたしたちスタッフ同士は、部門間を超えてお互いの進捗状況を主に電子日報で把握しますが、松本が書く「キビ刈り」「作付け」などの言葉には、数行の報告ではとても収まり切らない大変な苦労が詰まっていることを知りました。 やはり、実際にその場へ行って仲間の頑張り、苦労を感じ、それを皆さんにきちんとお伝えするということの大切さを感じました。話によると初めて松本がキビ刈りしたときは、4日間の作業で体重が4㎏も落ちたそうです。「ブートキャンプが流行ったぐらいだから、今度は、自分がトロピカルダイエットでも企画してみようか」と言っていました(笑)。

八升豆の芽/バナナの定植

無施肥自然栽培を実践しながら、じゃがいも、人参、トマトなどの野菜類、バナナ、ドラゴンフルーツなどの果樹類、松本はお越しいただくウーファさんにお手伝いいただきながら、さまざまな作物の栽培にチャレンジしています。同時に、その土台となる良質な土づくりにも取り組んでいます。わからないことも多々ある中、実践を通して走りながら学び、学びながら走る両輪で事業を展開。一所懸命、畑と向き合っていました。頭の中には、応援してくださる皆さんの笑顔が常にあるのだと思います。そして、「応援してくださる皆様の気持ちにきちんと応えたい」という固い決意と真剣さが松本の話を通して伝わってきました。

農作業する松本

宮古島に訪問する直前、スタッフ岸は、日々、土や植物に向き合っている松本ならではのエピソードを聞きました。ある日、圃場の野菜畑でのことです。雑草を残すべきか、抜くべきか、ずっと迷いがあり、「勉強させてもらっています」と心の中でつぶやきながら除草作業をしていたところ、「(あなたには勉強かもしれないけど)こちらは命かかってるんだよ!」という草の声を聞いたような・・・。不思議な感覚になったそうです。このような感覚は1度ばかりではないといいます。

松本は、この不思議なエピソードの最後に「生命と心を通わせるつもりで、これからもがんばってみます」と結んでいます。「ああ、彼はこの圃場で、大自然と向き合うと同時に、自分自身とも向き合っているのだな」。実際の圃場を目の前にしながらそんなことを思いました。

プレマ宮古島プロジェクトは始まったばかり。松本の試行錯誤と挑戦はまだまだこれからも続きます。

ジャガイモ畑/ルッコラ
ジャガイモ畑 ルッコラ
生産者さんを訪問
薪炊き黒糖生産者 福原清雄さん ムツウサ蜂蜜生産者 佐渡山正光さん 黒糖蜜生産者 藤原忠康さん

宮古島産のオリジナル加工品を販売していくに当たり、ご協力いただいている生産者の皆さんを訪問しました。限られた島での滞在時間と先方の都合上、すべての方にお会いし、ご挨拶させていただくことはできませんでしたが、今回は、「黒糖(薪炊き)」(現在発売中)の生産者・福原清雄さん、「ムツウサ蜂蜜」の生産者・佐渡山正光さん(これから販売予定・2013 年9月現在)、そして「黒糖蜜」(これから販売予定・2013 年9月現在)の生産者・藤原忠康さんにお会いすることができました。

薪炊き黒糖生産者 福原清雄さん 産者 佐渡山正光さん 黒糖蜜生産者 藤原忠康さん

※どの製品も素材から厳選され、栄養価が高く、化学的な添加物は一切含まれていません。美味しさ、栄養価、安全性、どれをとっても弊社が胸を張ってご紹介できるものばかりです。ぜひ一度、ご賞味いただければ幸いです。

宮古島と環境問題

一面に広がるサトウキビ畑

美しい自然や多くの神聖な場所を巡り、
素敵な生産者さんや地元の方たちとお話しをさせていただく機会を得て、
宮古島の魅力をいっぱい感じることができました。
しかし、さまざまな場所へ足を運ぶ中で、
あることを実感し始めていました。
それは、どこへいってもサトウキビ畑と葉タバコ畑ばかりに出会うということです。

今よりもっと多様性豊かだった宮古島
あちらこちらで見かける葉タバコ畑
あちらこちらで見かける葉タバコ畑
一面に広がる「サトウキビ」と「葉タバコ」の畑。宮古島を代表する風景とも言えるこの景色を見て、これぞ「沖縄」、これぞ「宮古島」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、地元の方によれば、もともとの宮古島は、至るところに森があり、多様性に富んだ島だったそうです。そのような豊かな土地は、年々開発が進められていった結果、サトウキビや葉タバコの畑に変わっていったといいます。
ひとりの母親として心配になったこと 地下水の問題

滞在中、「地下ダム博物館」へも足を運び、宮古島の水資源確保のシステムを学びました。それと関連して、子を持つひとりの母親としては、とても心配なことを耳にしました。宮古島は川や湖などの水資源がなく、島民の飲料水は地下水に依存する世界的にも例を見ない島。にもかかわらず、1980年代以降、化学肥料が急速に普及したことで、作業の省力化や作物の生産性向上に大きく貢献したものの、その代償として、化学肥料に由来する硝酸態窒素が地下水を汚染するという深刻な問題を抱えることになってしまったそうです。硝酸態窒素は、特に乳幼児の死亡につながるメトヘモグロビン血症(ブルーベビー症)の原因になります。その後、地下水内の硝酸態窒素の濃度は下がったと言われています。

地下ダムのシステムについての詳細

しかし宮古島のサトウキビや葉たばこの栽培は、ほとんどが慣行栽培であり、とりわけ葉たばこについては大量の農薬が使わかれているということを聞くと、心配が残ります。現地に足を運び、宮古島の土壌(石灰質の島で土壌の水がダイレクトに海へ流れていきやすい地質であること)や水資源確保のシステムを学ぶことによって、プレマ宮古島プロジェクトがこの土地で取り組む「無施肥自然栽培」の意義を、以前よりずっと強く感じました。

大城悟(おおしろさとし)さんとの出会い
大城悟さんのお話を聞くスタッフたち
大城悟さんのお話を聞くスタッフたち

「宮古島への理解を深めるために、島の今と昔について、いろいろなことをよくご存知の方にお話を聞きたい」。松本にそう話をしたところ、2 人の方とコンタクトを取ってくれました。その一人が、大城智さんです。
大城さんは、貴重な休日、しかも突然のお願いにもかかわらず、ご自身の車で半日かけて島を案内してくださり、いろいろな現状をお話ししてくださいました。大城さんは歯科医である本業とは別に、2011年ハワイで開催された国際会議に出席して、宮古島の海洋ゴミに関する実情を報告された経験をお持ちです。今回はお会いできませんでしたが、奥様の大城裕子(おおしろゆうこ)さんも大変志の高い方で、らくなちゅらる通信の川平俊男さんのコラムの中でも“「宮古島から世界へ」「子どもたちに残せる宮古島づくり」を推進している徹底した本物志向の方”と紹介されています。

> らくなちゅらる通信 【Vol.53】 農業ルネッサンス元年 川平俊男さんのコラム

大城さんは、奥様と共に、宮古島を拠点として、離島におけるさまざまな問題を解決していくためのプラットフォームをネット上で立ち上げています。「問題解決のためには、公共工事に頼らない、島の自立が大切」と訴え続けている大城さんは、伊良部島(宮古諸島に属する島・宮古島本島の離島)出身で4 男1女の父親でもあり、活動の原動力は「子どもたちの未来を考えるとじっとしてはいられない」という想いにあるのだそうです。宮古島をぐるっと一周してしまいそうなほどの勢いで進んでいる護岸工事をはじめ、生態系への影響が懸念される森林の開発、埋め立てが進む干潟、急速に失われていくサンゴ礁・・・。島の景観が変わっていくことに、大城さんは大変心を痛めていらっしゃいました。

> 大城智さん・裕子さんが代表を務める 「ゆうやなうれ 宮古島プロジェクト」

昔の宮古島の様子を語る大城さん
昔の宮古島の様子を語る大城さん
一番印象的なお話しは、「島を一度離れた人が、再び故郷へ戻ってきたとき、あまりの島の変わりように泣く人がいます。今まで森があって見えなかった遠くの景色が開発によって一面見渡せるようになってしまい愕然とするんです」というエピソード。そのような衝撃から帰島後、島の自然保護活動を立ち上げる人もいるそうです。

また、昔から漁師を営む方のお話では、以前より魚がとれなくなってしまったそうです。その原因としては、地球規模での温暖化の影響が挙げられるほか、島の護岸工事や森林伐採による土砂などの流出、海底ゴミなどによる生態系の破壊、畑から流れ出る農薬の害もあるのではないかと言われているそうです。このような環境に関する問題は、なにも宮古島に限ったことではなく、わたしたちの身の回りにもたくさんあります。ただ、宮古島にはまだまだたくさんの美しい自然が残っているだけに、そのギャップがひときわ大きく目立って見えました。

美しい海をバックに環境問題を考える
美しい海をバックに環境問題を考える
土地の開発
土地の開発
「子どもたちに明るい未来を残したい」という気持ちは、子を持つ多くの親たちにとって共通する願いだと思います。その願いを実現するために今、わたしたちにできることはなんでしょうか。
「今さえ」「自分さえ」よければという小さく限定された考え方を止め、今、社会で起こっている問題に対して無関心にならないこと、自分事として捉えること。良き未来を創造するのは一人一人の意識だということに気づくこと。そして、気づいたら、自分の頭で「どう行動すべきか」を具体的に考え、考えた結果を、それぞれの立場、生活の中で実践していくことが大切なのだと思います。ではいったい、弊社が今、弊社としてできることは何か。具体的に考えていった結果生まれたアクションが、プレマ宮古島プロジェクトなのだと思います。

「結」という美しい心

生まれも育ちも宮古島という川平俊男さん
松本がコンタクトを取ってくれた2 人目は、
らくなちゅらる通信のコラムでおなじみの自然農法家 川平俊男さんでした。

> 川平さん執筆の 「らくなちゅらる通信 農業ルネッサンス元年」バックナンバー

長い歴史をかけて培われてきたもの
宮古島の風景
宮古島の風景
宮古島を象徴するムツウサと蝶たち
宮古島を象徴するムツウサと蝶たち
宮古島の歴史・・・
宮古島の歴史・・・

宮古の人たちが昔から大切にしている精神があります。それは、「結の精神」。「結の精神」とは、「助け合いの心」のことを言うそうです。川平さんのお話によると、宮古島には、小さくて8戸、大きくて20戸ほどの「結」というグループがあり、農作業だけでなく、生活全般においてお互いが助け合って生きてきたとのことで、そのつながりは、親戚以上に強かったといいます。このコミュニティーの中では、すべての人が必要とされる社会が成り立っていました。子どもも女性も年配者も、そして障害のある人も、すべての人にそれぞれの役割があったそうです。今の世の中はどうでしょう?力の弱きものやマイノリティーを排除する傾向が強い社会であることは否めません。

この「結の精神」は、宮古の人々が厳しい自然や統治下のもとで長い歴史をかけて築きあげてきたものであり、外に誇れる島固有の美しさとも言えます。「結の精神」の中には、【Give&Give】の見返りを求めない純粋な心があったそうで、その心は、島の人々が外国の難破船を助けたエピソードからも、助けられた国側の文献などによって伝えられているそうです。

このような崇高な精神をもった人々がいたということ、すべての人に役割があり、必要とされ、ひとつのコミュニティーが成り立っていたという事実に、わたしは光を見た気がしました。
現代のわたしたちは、とりわけ大人になればなるほど、「自分」という小さな枠にはまってしまい、損得勘定で行動してしまいがちです。しかし、たとえ、見返りがなく、100%与えっぱなしであったとしても相手を思いやる純粋な心。美しい心。思いやり深く温かい心は、わたしたちの素質としてきっとあるはず。人の本質は愛なんだ。昔の宮古島に生きた人々から、そう教えていただいた気がしました。食べ物をはじめ、モノのない厳しい環境、時代を生き抜いた宮古人の、たくましくも美しくもある「結の精神」のお話を聞きながら、胸が熱くなりました。

応援してください!「プレマ宮古島プロジェクト」

プレマ株式会社の未来をつくる宮古島プロジェクト

4泊5日の宮古島滞在は、このように密度の濃い有意義な時間となりました。
普段は離れて働いている宮古島プロジェクトリーダー松本のがんばりを現地で見ることができ、プロジェクトを推進していくメンバーの一人として、現地に行かなければ得られない貴重な体験もさせていただきました。
そして、中川が宮古島を語るとき、何度も繰り返し言ってきた「宮古島にある問題と原発の問題はまさに根っこが同じ」という言葉の意味を、現地のさまざまなものを実際に見て、聞いて、味わって、香って、触れて、そして祈ることを通してようやく実感できたように思います。

問題の根っこにあるものは何かを注意深く見ていくと、それは、限定された地域の人々の問題ではなく、わたしたちひとりひとりの意識に繋がっていることがわかります。
自己中心的な生き方や想像力の欠如、目前の利益ばかりに目を向けてきた人々の意識。自分や自分の身内以外には関心がなく、他人事でしかとらえられなくなってしまったこころの分断。弱きものに不都合なものを押し付けてきた歴史・・・。これらの積み重ねによってわたしたちを取り巻く社会問題は起きています。原発の問題はその意識の象徴的な顕れではないかと思うのです。

いくつかの記事で少し触れていますが(※)、わたしが住んでいる地域は、福島第一原発事故由来の放射線量が高めなホットスポットと呼ばれています。わたしは小学生の子どもを持つ母親です。原発事故当時は、どれだけ悲しく悔しい思いをしたか、悩んだか、不安に襲われたかわかりません。でも、この原発問題に対して、「賛成」「反対」、「誰が正しい」「誰が間違っている」などの対立軸からはほんとうの解決を見いだせないことを歴史は教えてくれています。ついつい、怒りの感情でこのような考え方をしてしまいがちです。実際にわたし自身、今でもそのような思考に偏ってしまうことがあります。でも、根の深い問題であればあるほど、現状をきちんと認識し、その問題に対してひとりひとりが考え続けることが必要です。わたしたちが原発の問題で学んだことは、思考を他人にあけわたし、思考停止の状態に陥ってはならないということだと思います。良き未来を思い描いて一歩前へ、ひとりひとりが具体的アクションへとつなげていくことこそが、遠回りのようで一番確実な真の問題解決に繋がっていくのだと思うのです。

できることがたとえ小さなことだとしても・・・

弊社のような小さな会社ができることは限られています。いわんやプレマ宮古島プロジェクトにおいてはさらに。それは中川も松本も承知のはず。プロジェクトに事業性を持たせ、利益を出し、持続可能な企業サイクルのモデルケースを作り出すことは、相当な努力が必要であり、現地でプロジェクトリーダーを務める松本のプレッシャーは計り知れません。それでもなお、一歩踏み出し始める勇気と本気。誰かが始めなければ始まらないという強い決意。

理想と現実との狭間で、本質を求めれば求めるほど、ひとつひとつのことが簡単ではなく、本質に近づこうとすればするほど、ときには遠ざかっていくようにすら感じることがあるのではないかと思います。それでも、現実に目を背けることなく、新たな仕組みづくりに挑んでいくこと、「ほんとうのありかた」を地に足つけた形でコツコツと地道に追求していくことが、今、宮古島プロジェクトにできることなのだと思います。

すべては自分から始まる

現地の松本は、慣れない土地・風土の中で、ずいぶんもまれながらも、ほんとうによくがんばっていました。と同時に、スタッフ岸の目には、この宮古島という土地で松本が、自分自身と向き合っているようにも見えました。繰り返しになりますが、自分の心のありかたがすべての原点です。いかに目の前の身近な人や物事の多様性を尊重し、受け入れることができるか、互いの理解を深めて信頼と協力関係を築いていけるかが、このプロジェクトを成功させるひとつの大きなカギであると感じます。

愛を持ってプロジェクトを推進していきたい

「プレマ」とはサンスクリット語で「至高の愛」を示す言葉です。愛は語ることより、実践することのほうが大切です。また、愛というのは、自己を満足させるためのものではなく、相手を思いやり相手のために尽くすことによって自分が喜びを感じるものだと思うのです。結の精神にもみる【Give&Give】のこころ。自分と相手との境界をなくし、あなたの喜びがわたしの喜びとなるように。自分自身の心磨きも大切にしつつ、皆様の健康と幸せのお手伝いをしていけるよう、次世代の子どもたちが安心して暮らしていける地球を残していけるよう、愛を持ってこのプロジェクトを推進しけたらと思います。

愛する子どもたちが笑顔で暮らせる未来のために

弊社がプロジェクト開始時に掲げたミッションステートメントをご覧ください。

本プロジェクトのミッションステートメント

宮古島に無農薬の野菜・果物栽培を広げ、お客様に安心と安全を、島には健全な地下水と珊瑚礁を守り、育てます。
宮古島の文化、風土、土地に学び、知り、ともに育ち、世界のひな形たりえる日本の未来のひな形を形成します。
結いの精神(助け合いの輪)を広げ、無関心から愛を、争いから相互理解を、効率一辺主義から人のほんとうのあり方を追求します。
経済のよりよいあり方を希求することは、制度そのものの変革となり得ることを自覚し、エネルギー、産業、農業の近未来のあり方を思考し、指向し、施行します。
私たちは自然の一部であり、また全体であることを、もう一度見いだします。

皆さまが関心・興味を持ってこのプロジェクトを見守り、応援してくださることこそが、ここに掲げたミッション遂行の推進力になります。事業である以上、ご提供する製品は最高品質を目指し、そのための努力は惜しみません。心折れそうになることも多々ある中、松本は自分の持ちうる力と可能性を信じ、努力を重ねています。 “今”プレマ宮古島プロジェクトにできること、それはこのプロジェクトが継続、発展していき、島のモデルケースになっていけるよう、きちんとした仕組みの上に成り立つ利益を出していくことだと思います。ぜひとも皆様からのご理解とお力添えをいただきたく、今後ともプレマ宮古島プロジェクトをどうぞ宜しくお願い申し上げます。

プレマスタッフ 岸 真規子